まえだおかださん(第55回優勝) インタビュー Vol.1-1
動画審査を勝ち抜いた出演者がステージでパフォーマンスを行い、観客審査によって優勝者が決まるコンペティション形式のミュージカルオーディションショー、スマッシュキャバレー。
記念すべき第1回目インタビューでは、2022年5月27日(金)に開催された第55回大会で見事優勝を果たした史上最年少デュオ「まえだおかだ」の前田礼さん(9歳)と岡田悠李さん(8歳)のお二人にお話を伺った。
今回はその前編をお届けする(後編はこちら)。
1 優勝が決まった瞬間
― 優勝おめでとうございます。
前田・岡田 ありがとうございます!
― まずは、優勝が決まった時の気持ちをお聞かせください。
前田 とても嬉しくて、びっくりしました。ちょっと最初間違えちゃって、「大丈夫かな」って緊張してて。でも、とても嬉しかったです。
岡田 私は名前が呼ばれた時に、「本当に私たちなの?」って思っちゃったし、すごい嬉しくて、涙が出ちゃった。
2 パワフルにして地に足がついた演技
「まえだおかだ」のパフォーマンスで印象的だったのは、“パワフルさ”と“冷静さ”を兼ね備えていた点である。
まず、準決勝では、ハリのある歌声に豊かな表情、「全てを出し切りたい!」と全身で叫んでいるかのようなエネルギーで一瞬にして観客の心を掴む一方で、小道具を自在に操りながら細かい振付を着実にこなし、勢い任せではない冷静さも感じさせた。そして、後半でもその落ち着きを存分に発揮。決勝では、年頃の少女たちの心情を丁寧に歌い上げ、準決勝とは一転して「静」の演技で魅せていた。
3 「こういうのも一個の練習なんだな」と思った
客席の反応がダイレクトに伝わってくる空間で、タイプの異なる二曲を見事に演じ切った二人。緊張やプレッシャーに飲み込まれそうになることはなかったのだろうか。
― 今回、お客様との距離が近い空間で歌ってみていかがでしたか?
前田 近くのお客さんを見ていると、ニコニコ見てきてくれて、その人たちから元気をもらってできたかなと思います。
― お客様からのパワーを受け取ったのですね。では、岡田さんはいかがでしたか?
岡田 ちょっと怖かったけど、歌っている途中にどんどん慣れてきて、「こういうのも一個の練習なんだな」って思ったの。
観客の反応を認識した上で、それをパワーに変えて演じた前田さん。一方、岡田さんは、客席の近さに慣れていく過程を貴重な経験として位置付けていた。ただ演じるだけではなく、そこで見て感じたことを、自分なりの方法でポジティブな方向に転換させる俯瞰的な視点。これは、「まえだおかだ」というデュオの大きな強みといえるのではないだろうか。
4 スマッシュキャバレーに応募したきっかけ
前田 もともと、「もし機会があったら一緒に歌わない?」って。
岡田 二人とも同じ事務所(※1)なんですけど、三月に事務所の発表会で今回の曲を歌ったから。
前田 それで、たまたまスマッシュキャバレーがあって、(動画審査に)出してみたら受かって、とても嬉しくて。またもう一回頑張って変えたりして。
5 「一緒に息を合わせて」って言われたのが印象に残っています
日頃から同じスクール(※2)で共にレッスンを受け、共演経験もあった二人。だが、今回の本番を迎えるにあたっては、自主稽古に加え、アメリカで活躍中のミュージカル女優、撫佐仁美さん(※3)のオンラインレッスンを受けるなど、一ヶ月以上に渡って練習に励んだという。
前田 もう夜までずっと一緒に。
― 練習ではどのくらい歌ったのでしょうか。
岡田 えーと・・・百・・・
前田 五十回じゃない?
― 準決勝、決勝と、二曲ありましたものね。
前田 二曲合わせたら百回ぐらいいってるかも!
― 撫佐先生からはどんなアドバイスをいただきましたか?
前田 (勢いよく手を挙げながら)発音をすごく直されました。
― 二曲とも英語で歌っていましたものね。たしかに、とても綺麗な発音でした!
岡田 私は、「礼ちゃん(前田さん)と二人でやってるから、一緒に息を合わせて」って言われたのがすごい・・・
前田 (思い出したように)ああ!
前田・岡田 印象に残っています。
恩師からのアドバイスについて、いきいきと語ってくれた二人。殊に“息を合わせる”ことはかなり強く意識していたようで、本番でも、歌の掛け合いや、動きのタイミングを合わせる際、段取りに終始せず、互いの呼吸を感じようとしていた姿が心に残っている。
【Tateko】
■まえだおかだ プロフィール
前田礼(まえだれい)、岡田悠李(おかだゆり)。
ジュエリーキッズプロモーション所属。共に2013年生まれ。インターナショナルスクールに在学中のバイリンガル女子2人組。幼少期より互いに歌・ダンス・演技のレッスンに励む。2020年に所属事務所のレッスンで出会い、同年の3月に事務所主催のコンサートで再会、意気投合する。翌年『まえだおかだ』ユニットを結成し、英語歌唱でデビュー。お互いの呼び名は『れいちゃん』『ゆりちゃん』。二人の目標は、NYに行き日本人女子ユニットの歌声を世界中に届けること!!
※註
(1)ジュエリーキッズプロモーション。
(2)ジュエリーキッズミュージカルスクール。
(3)撫佐 仁美(むさ ひとみ)さん:アメリカを活動拠点とするミュージカル女優。現在、「コーラスライン」等、数々の舞台で活躍中。2018年にはスマッシュキャバレーにゲスト出演した。
★インタビュー後編(スマッシュキャバレー編Vol.1-2)はこちら♪︎
文章・企画構成:Tateko
写真:中山駿
協力:SMASH CABARET https://smashcabaret.com/
中目黒TRY
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