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月ノ美兎を中心に独断と偏見でWonder NeverLandを読み解く

……つもりだった。
そういうnoteを書くつもりだった。

しかし、昨日委員長が配信で、リスナーの質問に答えて収録の裏話をして、それが書こうとしていたことそのものだったので、今戸惑っている。
(しかもその質問したのが在りし日の僕のリプっていうね……)

その時点でこのnoteは公開するのはやめようかと思ったんだけど、色々思案した結果、多少手を入れた形で公開することにした。なので「それ委員長が言ってたことそのまんまじゃん」と思わないでほしい。僕自身そう思っているので。


2月25日午前0時、にじさんじ3周年記念楽曲の1つとして『Wonder NeverLand』(以下WNL)が配信され、同時にリリックビデオも公開された。

この曲には委員長初め12人のライバーが合同で歌っているが、僕が一番ぐっと来たのがCメロの「バラバラのパレードは続く」(動画の3:16~)だった。歌っているのは月ノ美兎、卯月コウ、リゼ・ヘルエスタの3人。コウとリゼの2人は言わずとしれた、委員長に憧れてライバーになった「月ノ美兎チルドレン」で、2人の公式オリジナルソングではともに委員長のことを歌っている。詳しくは過去に僕が書いたnoteを。

それで、ふと思い出したのだ。1周年記念楽曲『Virtual toLIVE』(以下VtL)では、ちょうどCメロの山場である「遠く遠くに叫ぶ」のところを月ノ美兎と樋口楓の2人、通称かえみとが歌っているのを。作詞作曲・ディレクションはWNLと同じkzさんだ。
だから思ったのだ。今回この楽曲にでろーんは不参加だけど、それ以上に、でろーんのパートを今回コウとリゼが受け持ったのは何か意味があるんじゃないかと。

そういうつもりで色々考察し、明日noteに書こうかな、と思っていたら晩に委員長の配信があり、そこでほぼその通りのことを言われてしまったのだった。

(このアーカイブの30:00頃から)
要約するとこんな感じだ。

VtLの歌詞は元々KANA-DEROでかえみとが歌った『命に嫌われている。』を想起しながら書かれたものらしい。
「遠く遠くに叫ぶ」のパートはVtLの一番の山場で、だからKANA-DEROでの2人のシャウトと同じくらい力強く歌ってほしい、とディレクションされた。
WNLでは「バラバラのパレードは続く」がその位置、と言われた。VtLの「遠く遠くに叫ぶ」に呼応させてるのかもしれない。

僕が考えてたことがホントに正解だったというか、その上更に、kzさんは「VtLの歌詞はかえみとの2人のパフォーマンスを想起しながら書いた」なんてどでかい裏話まで披露されて、本当にびっくりした。

ということで、単なる1ファンの邪推による妄想だったものが、しっかり裏付けが取れてしまった。かえみとの歌を想いつつ書いた曲の一番の盛り上がりのパートにかえみとを割り当てたということは、当然kzさんはパート割にかなり意味を持たせているんだ、と確信していいだろう。

ここからは本当に僕の解釈だが、VtLはにじさんじの最初の1年を歌った歌であり、「どうしようもなく今を生きてる」という詞からわかるように、やはり1期生を始めとした初期メンバーが、もがき、苦しみ、抗いながらどうにか過ごしてきた姿を描写しているように感じる。
一方WNLは、そういった悲壮感にも似た辛さをほとんど感じさせない。ひたすら明るい。たくさんの、バラエティ豊かな人たちが夢の空間でいつも楽しく笑い合っている、そんな情景は、100人以上のライバーがどこかのチャンネルでいつもコラボしてわちゃわちゃ騒いでいる今のにじさんじを思い起こさせる。

そしてもう1つ、WNLで核になるのは「この夢の空間がいつまでも続きますように」という祈り、あるいは「続けていこう」という意志だと思うのだ。それはサビのこの歌詞が象徴している。

いつか見た空の
続きになる
どこまでも さんざめくかぎり

あるいはタイトルに「ネバーランド」が入っているのもそういう意味だろう。

つまり、VtLが同期で肩を組んでVTuberというムーブメントを開拓していった姿、同期の横のつながりを意識しているのだとしたら、WNLは、時が進む方向に楽しい空間が続いていく姿、古参のライバーから新しいライバーへの縦のつながりを意識しているのではないか。
だから、一番の山場を委員長が「みとチル」の2人と歌う事は大きな意味があるのだと思う。

そんなことを考えながら、じゃあ他のパートはどうなってるんだろう、とWNL全体のパート割を確認していたら、ある事に気が付いた。
以下、委員長が担当したパートの話をしたいのだが、その前にWNLの曲の構成と全体のパート割を簡単に解説しておく。

WNLは、1番はAメロ2回、Bメロ、サビと続く。
2番は、Aメロ、Bメロ、サビ。
そのあとCメロがあってラスサビ。
Aメロは4パートに分かれていて、1~3パートめはそれぞれ別のグループが担当し、4パートめは1~3パートめで歌ったライバー全員で歌っている。
Bメロは4パートに分かれていて、4パートめは全員で歌っている。そして1番と2番ではパート割は全く同じ。
Cメロは4パートを3人ずつで歌っている。
サビは、1番と2番のサビを6名ずつが担当し、ラスサビは全員で歌っている。
ということで以下では、Aメロ・Bメロの4パートめ、ラスサビは考慮しないとする。

……と前置きしたところで、委員長の担当パートを書き出してみる。(個人的に調べたものなので間違っていたら申し訳ない)
with 以降は一緒に担当しているライバーの名前をあいうえお順に書いている。

(1番)
Aメロ1 第1パート「今日も僕ら息をしてる」 with レヴィ・エリファ
Bメロ 第3パート「見えないくらい遠い先へ」with 鈴原るる、リゼ・ヘルエスタ、レヴィ・エリファ
(2番)
Aメロ 第3パート「届く声は波になって」with シスター・クレア、リゼ・ヘルエスタ、レヴィ・エリファ
Bメロは1番と同じ
サビ「どこにもない世界の中で~」with 卯月コウ、シスター・クレア、鈴原るる、不破湊、リゼ・ヘルエスタ
(Cメロ以降)
Cメロ 第4パート「バラバラのパレードは続く」with 卯月コウ、リゼ・ヘルエスタ

何かお気づきにならないだろうか。……って強調入れたのですぐわかると思うが。
Aメロの出だしは別の人(レヴィ・エリファ)と歌っているが、それ以外の全部のパートで月ノ美兎はリゼ・ヘルエスタと一緒に歌っているのだ。

ここで、気づいた人は気づいたと思うが、実はVtLも同じような現象が確認できる。VtLのパート割は公式が公開している(こちら)ので、そちらで直接確認してもらえばいいのだが。
VtLでは、Aメロの出だしは別の人(静凛)と歌っているが、それ以外の全部のパートで月ノ美兎は樋口楓と一緒に歌っているのだ。

VtLとWNL、委員長のパート割の観点で見るとめちゃめちゃキレイに相似形なのだ。
kzさんは意図的にやっているか、意図していないとしたらある意味kzさんの手癖のようなものなのかもしれない。とにかく委員長を中心に眺めると、VtLでのでろーんのポジションはWNLでリゼ様が担っていることになる。

別にカップリング的な意味を付与したいのではない。思ったのは、VtLが横のつながり、WNLが縦のつながりを意識しているのだとしたら、VtLでの「相棒」樋口楓と同様のポジションにWNLに割り当てられているリゼ・ヘルエスタはさしずめ、次世代のにじさんじを担い、委員長の意志を継ぐ「後継者」と見られているのではないか、ということだ。

などと考えて、さらに気になって配信されている6人バージョンもパート割を気にして聞いてみた。
EPの2曲めは 卯月コウ、シスター・クレア、月ノ美兎、花畑チャイカ、町田ちま、レヴィ・エリファ の6人が担当。
3曲めは ジョー・力一、健屋花那、鈴原るる、不破湊、メリッサ・キンレンカ、リゼ・ヘルエスタ の6人が担当。

でまぁ、聞いてみたら明らかなのだが(とか言って間違っていたら恥ずかしいんだけど)、2曲めで委員長が担当しているパートは、3曲めでは全部リゼ様が担当している
ということで、まぁ、そうなんだろう。うん。


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