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『奥信濃100』完走の感想

『奥信濃100(100kmの部)』スタート直前

2024年6月8日
2度目の『奥信濃100』を走った(100kmの部)。完走した。

去年も参加したが、気持ちが折れて、48km地点(A3:カヤの平)でリタイアしてしまった。

今年は最後まで折れることなく、楽しめた(もちろん、楽な旅路ではなかったが……)。
また、過去完走したトレラン大会の、距離最長記録を更新できた。

2015/7/4:美ヶ原トレイルラン(80km)

2024/6/8:奥信濃100(100km)★NEW RECORD

レース時間の最長記録も更新するかと思いきや、こちらは更新されず。
後半、林道が多く走りやすかったおかげか、タイムは15時間台になった(ちなみに、レース最長時間は 2019/9/22 武尊山スカイビュートレイル(約140km途中リタイア)16:04:30)。

初期装備(抜粋)
・健康ミネラル麦茶 600ml×2本
・アミノバイタルGOLD 2000ドリンク 600ml×1本
去年、一番きつい区間(A2→A3)で水分が底をついた記憶があるので、1本追加。重くなるけど、持ってるだけで心のゆとりになる。
今年はそこまで暑くなかったこともあり、きつい区間以外は2本以下で大丈夫だった。

・アミノバイタル パーフェクトエネルギー
・マグオン(粉末)
・塩熱サプリ
・カロリーメイト(チョコとバニラ)
・ウィンゾーン(ジェル)
持ってきたものは、大体口にすることができた。
なんか知らんが、最近疲れてても食べれるようになった。
ウィンゾーンは、最近Amazonで見つけたので試してみた。まあまあ?
マグオンのジェルタイプは甘すぎるし、アミノサウルスは高すぎる。。ジェル系はまだ検討の余地あり。

・ザムスト(圧着ソックス)
・トレッキングポール(SINANO)
ザムストさんはやっぱ最強。最後の最後で脚攣ってしまったが、逆を言えばそれまでもってくれた。
ポールも大活躍。後半も登りで使ったが、理想を言えば終始使わないスタイルがいいなと感じた。下りは使わないし、両手で持ってると、なんか走りづらい(見た目はトレイルランナー感あるが)。

エイド
チップスターが美味すぎて泣けた。
ミルクティー(午後の紅茶)も最高。
水より麦茶をいっぱい飲んだ。

コース
前半が山場。高社山こうしゃさんと、カヤの平までの2つの強烈な登りが待ち構えている。

高社山は序盤なので、まだ疲労は少ないが、問題はカヤの平(A3)までの登り。ここが去年、タタハムの精神を崩壊させた登りだ。
去年の記憶だと、終始ジャングルのような道で、ポールがろくに使えないかと思ってたけど、大丈夫だった。今年は運営の人達が、去年よりも気合いいれてコース整備してくれたらしい。あざす!

沢に沿って進む道は、風が冷たくて気持ちいい。

A2 から A3は、距離にして15km。登りは8kmくらいある。
15kmと聞くと、地元の江戸川コースを想起する。無論、それと同タイムで走れる訳もなく、何だったら、世界一長い15kmと言っても過言ではない。
2回目のチャレンジであるのと、一番警戒してた区間ということもあり、今回は精神を保ったまま通過できたと思う。

後半は林道が多く、下りもなだらかなのでけっこう走れる。
天気も良く、前後のランナーも少なかったので、たっぷり自然を満喫できた。これぞトレランの醍醐味。
むしろ、ランナーが少な過ぎる感じで、ランナーを見つけては話しかけながら走ってるランナーもいた。人によっては、飽きるほど長い林道である(タタハムは飽きず、ずっと無言。人より自然)。

84km地点(A6:ケヤキの森)に到着する頃には、暗くなってるかな~と思いきや、まだ明るかった。
ここまでくると、ゴールが見えてくる。
……というか、本当にゴールが遠くの方に、物理的に見える。この辺りの景色も最高に良い。

ヘッドライトを使い始めたのは、A7 へ向かう下り辺りから。
同時に、ここからずっと走る気でいたので、ポールもしまう。

これから A6 へ向かうランナーと、たくさんすれ違う。
すれ違い様、「ナイスラン!」とか「ファイト!」とか、掛け声をしてくれる。
タタハムの受け答え、「あーす」「おすー」「うーす」「すー」。
日本語喋れなくてすみません。。

最後のエイドとなる95km地点(A7:糠千ぬかせん3回目)まで戻ってくれば、勝ったも同然。ミルクティ―だけ飲んですぐ出発。
脳内では「UNDERTALE」のBGM、「夢と希望」「SAVE the World」が再生される。

順調にラストスパートをかけれたと思ったが、残り2kmといういい場面で、脚攣りがごまかせないレベルになってしまった。生足だったら完全に終わってたが、ザムスト(圧着ソックス)を履いてたおかげで、再起不能な状態は避けられた。攣っても歩ける状態まで、自動回復してくれる。

自分の脚にエールを送りながら歩いたり走ったりし、ラスト500m(?)のゲレンデにたどり着く。ここが本当に最後の登り坂。

ここでイキって走る妄想を、レース中幾度いくどとしていたが、もうダメそうだったので、ゴリゴリ歩く。
ゴールを見ると、地味な遠さと安心感で気が抜けそうなので、なるべく下を向いて、歩くことだけに集中する。

そんな感じで、長い旅路が終わった。。

完走後、貧血との戦い
完走後、ホテル(SBCリゾート木島平)併設のお風呂に入る。
『奥信濃100』は、会場から駐車場もお風呂も近いのでありがたい。

お風呂は気持ちよく入浴できたが、出る手前で、貧血になった。
去年の『柴又100K』の絶望が思い出される。
あまりにも気持ち悪いので、その場で寝っ転がりたかったが、脱衣所なので不可。
少しでも楽になるかと思い、一旦トイレで吐いてみたが、なにも出なかった(吐く動作で、お腹が攣って痛い)。胃はからっぽのようだ。
座ってても気持ち悪いので、どうしようかと思ったところ、和室の休憩室があった。
しばらくそこで寝っ転がる。頭を足より下にすれば、一旦落ち着く。

この後は、何をやってもよくならないし、そもそもソロだし何もできないので、回復するまで待つしかない。
待ってる時間がほんとにつらく嫌で、このまま回復しなかったら、永遠に休憩室にいるか。最悪、病院送りか……。
誰かの世話になることだけは避けたい。

その後、治ったと思って車に戻ったが、全然ダメだったのでまた休憩室に戻る(危うく駐車場で倒れるところだった)。
そのまま日が変わって、午前2:30くらいまで寝込んでた。
『奥信濃100』のフィニッシュ制限時刻が6/9 2:00なので、ある意味タイムオーバー。。
SBCリゾート木島平さん助かりました。ありがとうございます。

まとめ
「奥信濃100 どうだった?」と聞かれると、色んなことがあったし、思ったりした訳だが、とりあえず口から出るのは、「面白かった」という言葉。
天気が良く景色を楽しめたし、渋滞もほとんどなかったので、自分のペースで大自然の中を走れた。気持ちの面でも、一度もリタイアは考えなかった。

約9年ぶりに、トレラン大会の距離最長記録を更新できたのも嬉しい。
この勢いで『上州武尊山スカイビュートレイル(130)』も完走したいなーと思いつつ、でもこれは別格なんだろうなーと思って、エントリーをためらってる。。
4月から散々走ってる気がするので、ゆっくり休んでから考えるか。
とりあえずエントリーしておくという手もあるけど。

スタート直前に撮った、最後に登るゲレンデ。全然写真撮ってないw


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