見出し画像

日本の医療行政(2024年)、現状と課題

#医療 #医療改革 #医療の課題
#予防医学    #ドクターハウス

来年の2025年は、団塊世代(1947年〜1949年生まれ)が後期高齢者となる。この世代の人が日本では最もおおく国民の2割ほどだ。高齢になればなるほど、医療や介護の世話になるわけで、医療費の負担は、さらに重く国民のしかかる。

すこし前の資料(2021年)だが、日本の医療費は45兆円だった。この年の国家予算が106兆6千億円だから、その42%にあたる。これはちょうど赤字国債と建設国債を足した額にひとしい。人口一人当たりの医療費でみると、36万円のようだ。

*アメリカ(US)よりはマシか!
アメリカの医療費はダントツで高い。なんと日本の2倍は使っている。理由をみると、日本とは全く違った問題が出てくるようだ。まずほとんどが自由診療であること。そのため、病院が医療費を決めるのだが、だいたいが高く設定されている。さらに異常が見つかると、専門医を紹介され、高価な検査がおこなわれる。

アメリカは州ごとに医療が異なり、一律とはいえないが、だいたい同じ傾向にあるようだ。さらに公的医療保険も、65歳以上の高齢者と障害者を対象にしたもの。低所得者を対象にしたもの、この2つしかないため、ほとんどの国民は民間の高額な保険会社に加入している。

しかしアメリカ経済は右肩あがり。人々の所得は増え続けている。ところが日本はどうか?この30年間全く伸びていないのだ。ようやくこの1年、給料はどうにかあがったが、この物価高で相殺されてしまった。この辺りを考えると、アメリカより良いなどと言ってはいられない。

*日本の医療、その現状は?
いま医師も働き方改革の真っ只中にいる。勤務時間を減らす取組みをしているところだ。現状としていえるのは、OECD諸国の中でも、日本の医師数の少ないことがあげられる。一方で、薬剤師の数はやたらと多い。OECDの平均より4割も多い。

さらに最新の医療機器もやたらおおいようだ。X線を使用して人体を撮影しコンピューターで画像解析をする「CTスキャナー」。強い磁石と電磁波を使って体内の断面画像をつくりだす「MRI」。これらは1台5億円から10億円もする機械である。OECDの平均よりも日本は2倍もおおく所持している。

私もこれらの機械で何度も検査を受けている。医師に必要な検査と言われれば断りにくい。また従わなければ、診てもらえなくなるのも必定といえる。しかしこの検査料、バカ高いのだ。これでより懐も寒くなるが、国や保険組合の出費も痛いところだろう。

*医療ドラマの名言!
いまNetflixで見始めたドラマに、「ドクターハウス」というのがある。いわば医療版のシャーロック・ホームズという類のドラマ。アメリカでは2004年から2012年まで放送された医療ドラマだ。やり手の医師ハウス、どんな難病であっても、必ず見つけだし治療するというもの。

ドラマの序盤から中盤では、いっこうにハッキリした病名がつけられない。そこでハウスが言うには「患者が嘘をつく」。チームの医師をその患者の自宅までいかせ、家のなかに勝手に入る。もちろん違法なのだが、そこで症状と関係するものを見つけだすというストーリー。検査の途中ではなす言葉が名言だ。「精密検査すれば、どんな人にも1つや2つの異常は見つかる!」

*検査はどこまで必要!
まず一例として女性の乳がんを見ていく。確かにこのガンは放っておくと命が危ない。だから人々は検査を受ける。しかし、50歳の女性がマンモグラフィーで陽性だったとしても、必ずしも癌では無いようだ。そのうち10%位が癌だという。ほとんどの医師は80%見ているようだが…。

男性の前立腺ガンも同じようなもの。この検査は、前立腺特異抗原(PS A)検査で調べるのだが、これもただ可能性を示すものに過ぎないという。ガンが本当に存在するかは長い針を刺して調べる生検しかないのだ。またこの生検でも必ずしも見つかるとは限らない。

*予防医学の効果は!
日本医師会では、予防医学で医療費は抑えられるという。しかし、欧米諸国を見ると、それほど実績は上がっていないというのが事実のようだ。私の知人のなかでも、もちろん男性なのだが、明らかに血液検査で異常な数値になっているのに、全く改善する気がない人間がおおい。

確かに検査すれば確実に対処できる!そんなところまで医療は進んでいないといえる。しかし、異常が見つかったならば、キチンと治すことを考えるべきだろう。その辺りをわかってない人が多すぎるのだ。

まとめ
医療その最大の改革、それは総合診察医を増やすということ。広範な知識を持った医師を1人でも多く増やしてほしい。私が去年入院した病院では、この先生がいてくれたおかげで大変助かったのだ。

いい指摘をしてくれ!そのあと専門医に引き継いでもらった。これにより、早く回復することができたといえる。言葉もかなり丁寧で、しかもニコヤカ。さらに詳しく説明までしてくれた。こんなに先生に毎度診てもらえたら…!と思ったものだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?