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脳科学と医学からみた「音楽の効用」とは、なんだろう?

#脳科学   #音楽の効用 #脳機能のアップ  #音楽 
あれは、8歳頃だったと思う。突如として、母が電子オルガンを購入した。そして、どこで探したか不明だが、オルガンの家庭教師が週一回、我が家にやってくることになる。つまり、息子の私に、このオルガンを学ばせようというわけだ。

このとき使った教材は、バイエル。このバイエルは、指の運動と考えれば良いかもしれないが、ハッキリ言って、つまらない曲ばかりの教本だった。資料によると、1990年代頃までは、教材といえば「バイエル一択」だったようだ。

ほんと、バイエルには苦しめられた。母が、毎日毎日1時間の練習を課したためだが…。夜7時から8時までは苦行の日々となった。しかし、10歳で引っ越すことになり、この苦痛はピリオドとなる。その後、家にオルガンはあったが、弾く事はなくなった。

イヤイヤやった鍵盤楽器だったが、意外な効果があったようだ。それまで消極的な性格で、人前に立つことも憚かっていた。それが嫌でなくなる。また、なぜかテストでも良い点数を取るようになった。そんな効果を私にもたらしてくれた。

*音楽の効果、学術的研究
⑴ブルガリアの医学博士ゲオルギー・ロザノフの研究では、音楽により知的能力が50%増したと結論づけた。ロザノフは、意識に対し、外部から与える刺激が、どのように影響与えるかを調べた研究者だ。

とくに、静かなバイオリンのメロディーが良いと言う。ロザノフが亡くなって、10年以上経つが、最近では1/f(エフ ブンノ イチ)のゆらぎに秘密があるようだ。バイオリンの奏でる音は、自然界にある音にちかい倍音によって構成されている。川のせせらぎ、波の音などは、心地よく感じる理由だ。これが、脳に安定感をあたえ、活性化するのではないだろうか。

⑵エッカルト・アルテミュラー博士(米国の音楽生理学者)によると、右脳と左脳を協調させる働きがあると指摘している。これを司っているのが「脳梁」という部位。この大きさが、音楽の刺激で、15%ほど増したという。

複数の仕事をする能力や、その場の状況判断を的確に処理する能力が、アップすることにつながる。この「左右の脳」の連絡を良くする脳梁の部位からみると、音楽が「記憶学習能力」を高めるというのも、うなずける話しだ。

⑶ノルウェー・ベルゲン大学のドバイアス・バシェフキンの研究。音楽と「人の感情」との関係を調べた。すると、勇ましく壮大な音楽は、思考力にパワーを与えるという。一方で、悲しい音楽は、気分を落ち着かせるが、暗い考えを誘発すると結論づけた。

2種類の音楽で分かった事は、薬にも似たような働きが音楽にあるということ。J-Popなどを聞いても、よくわかるのが、ヒット曲はその時代を反映しているということだ。人々にとって、音楽で元気をもらおうとしているか、それとも冷静にしようとしているのか!その辺がよくわかる。

*音楽で脳を元気にするには!
では具体的には何をすべきか?考えてみよう。これには3つある。①好きな音楽を聴く。②カラオケや合唱で歌う。③楽器を演奏する。

①音楽を聴く効果は、仕事の効率をあげたり、学習能力を向上させたり、気分を落ち着かせるといったものがある。YouTubeなどで「作業用」などと称して、60分以上の動画があるが、これを聞くことをお勧めしたい。

②音楽の「歌う効果」については、口腔機能を高めるという効果がある。気管支炎を防ぎ、肺の機能も鍛えることになる。咳き込みや、喉の詰まりなどの解消にはよい。

③楽器の演奏は、少しハードルが高いが、昔やったことがあるなら、その楽器をまた引っ張り出してみるとよい。また、低価格のキーボードを、指1本で引くというのも良いだろう。楽譜を見ながら行うので、さらに脳は鍛えられる。

まとめ
イヤイヤながらやったオルガンだったが、様々なメリットを私に与えてくれた。そのおかげで、中学の3年間、音楽に限ってはオール5だった。これは今でも自慢にしている。

また、大人になって、カラオケ大会ではいつも上位にはいった。たぶん耳が鍛えられたのだろう。とにかく、これからも音楽をつねに楽しんでいこうと思う。

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