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死生観が変わるかも!人の穏やかな死とは?理想の死とは…!

この記事は、NHKヒューマニエンスをみてのレビューです。
NHKヒューマニエンスは、科学の目で、人間の不思議を解き明かす番組!サイエンスとヒューマンを掛け合わせた造語。科学好きの私は、毎度この番組を見ている。今回取り上げたのは2023年11月放送の『ヒトの穏やかな人とは! 』(第87回)

#ヒューマニエンス #サイエンス  #死 #理想の死 #穏やかな死  
まず、人は必ず死ぬということ!何人も、これにあがなえない!また自分の周りの人にも、それは必ず訪れる。ある意味、常にどこかで心の準備をしておきたいものだ。

日本人の死因(2022年は、第1位が癌24.6%。第二位は心疾患14.8%。第3位が老衰で11.4%である。この老衰とは、厚生労働省によると、高齢者で他の記載すべき死亡原因がない自然死とされている。

日本人、平均寿命の推移を見ていくと、70年前の1954年、女69歳男62歳。2019年では、女87歳男81歳と大きく伸びた。一方で、自分1人で生活できる年齢、つまり健康寿命はというと、女76歳男72歳と言われている。大体、人は8年から10年間位介護が必要となるようだ。

ひとりの人間には、一番近いところで6名の人物が関わっている。父と母、そして父方の父母、母方の父母。それぞれの死因や死ぬまでの状態を見ていくと、自分が最後どうなるか!垣間見えてくる。私の場合、母は健在。残りの5名が亡くなっている。母方の祖父は、長野の山で自分のとったキノコの食中毒でなくなった。母方の祖母は、腹水が溜まる病気で、手術中に亡くなっている。一方で、父方の2人は、それぞれ老衰だった。父方の祖父は、死ぬ5年前から介護となり、自宅で息を引きとったようだ。父方の祖母はというと、88歳までの長命で、コタツに入っている時なくなったという。この方は、まさにピンピンコロリだったようだ。

戦後すぐは、自宅で亡くなる人が80%いたと言う。今は逆転し20% である。実はこれ、あまり良いことでは無いようだ。家族親族は、その死に向きあえない。人の死に接しないことは、死について考える事が無いため、自分の死に対してどう受け止めるか!心の準備ができないということである。

*死のソフトランディング
番組では、人の終末期に体重が、5年ほどかけて減っていくという指摘があった。胃ろう、つまり管から栄養を入れても、どんどん体重が下がっていくという。この流れを止めることができない!これが老衰ということだ。限界値を超えて下がっていくと、腹水が溜まり、肺にも水が溢れてくる。こんなときは点滴を外さないといけない!と、専門家の先生がおっしゃっていた。死をむかえる本人にとっては、かなり苦痛だと言う。

*なぜヒトは老いるのか!
ヒトの体の各臓器は、幹細胞によって作られている。この幹細胞が加齢によって異常が出てくる!これが老化ということだ。ガンも、突き詰めれば、この幹細胞の劣化といえる。そこで、防御反応として、分裂を押さえこむ働きがあるという。そうなると、老化した細胞が増え、新陳代謝が行わなくなり、各臓器は軽くなっていくそうだ。これが体重の減少につながってくるというわけである。

*人の寿命はなぜ長いか!
人は、知識の生き物と言えよう。他の動物にはなくて、人だけにある。この知能は、知識や技術によって裏打ちされている。働き盛りの年齢では、自分たちの糧を得ることに精一杯。知識や技術の伝承は、もっぱら老いた人たちに託されている。これが理由だ。

*死は苦しいのか!
結論から言うと、苦しくないそうだ。死の直前、人は口をパクパクして空気を体内に入れようとする。このとき人の脳にはエンドルフィンという脳内麻薬が分泌され、苦しみや痛みは全くない。そして、人は最後、吸って終わる!つまり“息を引き取る”と言うことだ。

*死ぬまで目一杯生きる!
人は、死にあがなえないならば、つまり老衰の兆候が見えたならば、積極的な治療を止めた方が良い。群馬県前橋市で訪問診療をしている。萬田緑平医師はいう。医療用麻薬オピオイドで、すべての痛みを押さえ込むことは可能!ほとんどの人が、この麻薬を誤解しているようだ!オピオイドは、セロトニンやノルアドレナリンの分泌を促す。これにより痛みの辛さから解放してくれるのだ。萬田医師いわく、担当する高齢者にたいし『子供たちに死を見せる!大事な仕事をしてるんだよ!』と…!

*死に直面すると、心が成長!
人は、死に向き合うと心も成長するようだ。ガン体験者のおよそ8割に心にポジティブな変容があったという。死に直面すると、人は、容体の悪化、治療の断念、死への恐怖、将来の不安に襲われる。しかし、次第に心の変化があらわれ、気持ちが変わっていくそうだ。生きていることへの感謝!生きがいについて考える!周囲の支えに気づく!などである。

*まとめ、
自分自身、ピンピンコロリが理想の死だった。しかし、この番組を見て、それだけでない死も受け入れるようになったと言える。死はそんなに苦しまないよ!そんな方法もあるよ!老衰も悪い死じゃない!ちゃんと自分の姿を子供たちに見せて行かなきゃいけない!
今、そんな考えに変わった自分がいた。この番組を制作してくれた人にお礼を言いたい!そんな気分だ。
→→→この番組、いまネットでも見れます。有料ですが…。おすすめします。

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