なあなあ使い放置の環境にSlackガイドラインを作成したお話
やたらと届いてくるDM、デフォルトアイコンばっかり…会社としてこうSlackを使いましょうと指針がなく、なあなあで使われ続けたところにガイドラインを作った奮闘記を書きます。
ガイドラインを作成しようと思ったきっかけ
Slackのユーザ会に参加
社内でのコミュニケーションツールとして、Slackがすでに全社的に使われていた会社に入社をした私。
そこでコーポレートITになったばかりの私は、よくわからずSlackを使っていました。
そんなとき、Slackの有償ユーザ会が参加できるユーザ会(JCNさん)に参加させて頂けることになりました。
開催されているウェビナーに参加したり、他社さんの活用事例を教えてもらったりして、ウチの会社ってSlack本来の使い方全然してない…ってことに気づいたんです。
会社がSlack本来の使い方が出来ていない理由
「専任でツールを運営や管理してくれる人員を設定しないなまま、ノリで入れてしまった」からだと考えています。
何でもそうですが、ツールは目的を達成する手段なので、ツールを使ってどうしたいか目的を設定→達成するために運営するか?決めていく…のが一般的だと思うのですが、ウチはまったくそれがなかった。
お金を払うわけなので、導入時にこれがしたいなーというものはあったかもしれないですが、それが言語化されず、社員全員に腹落ちされていない状態でなあなあで使っている状態を「まあなんか使えてるからヨシ!」で何年も放置されていたワケです。
ウチのSlackの課題
Slackをただのチャットツールだと思ってる
アイコンがデフォルトの人が多すぎる
名前が英語の人や漢字の人もいてバラバラ
そもそもの機能を理解していない
DM使用率7割(絶望)
パブリックチャンネルやプライベートチャンネルの区別とか理解していない
投稿に反応しなさすぎ
などなど、放置されていた結果、もう富士山レベルの高さで山ほどの課題がありました。。。。
こんなにたくさんの課題があるのは、前述した通りに会社全体でどうして使っているのかと使う際の決まり事がないから、だと思いました。
ユーザ会でお話を聞いたり、インターネットでも検索をかけると、たくさんSlackのガイドラインのお話が出てきます。
ウチにはこれが必要だ!と実行に移すことにしました。
ガイドラインを作る
インターネットで情報収集
作るぞ!と決意したものの、真っ白なところから作るのはしんどいです。。
前述の通り、インターネットで調べるとたくさん公開してくださっている方がいらっしゃるので、参考にさせて頂きました。(感謝!)
収集した情報を元に草案を作成したものの…
上司に突き返されました。(笑)
理由としては、前述した課題をカバーすべく、ド長文の草案をつくってしまったからです。
こんな長いのはみんなたぶん読まないよ、と上司に言われてしまいました。
確かにこう振り返って今思うと、「まあなんか使えてるからヨシ!」状態の環境の人たちに、あなたたちは間違ってる!こうやって!というド長文のお気持ち表明なんて嫌がられるだけです。
「最低限守ってほしいことを書こう」
読み手のことを考えながら、それでも伝えたいことがあるというこの気持ちのせめぎあいに頭を悩ませながら、上司との数度の突き返し合い(笑)を経て、なんとか完成をしました。
完成にまで至った言葉が、「最低限守ってほしいことを書こう」でした。
ウチにとって、「最低限守ってほしいこと」って?
Slackはとても自由で気軽なツール。
会社全体に気軽に情報共有できるのが素敵な部分だと思っています。
しかし、ウチの会社はDM使用率が7割という絶望的な状態。
なので、目的としては、「業務のことは隠さずにみんなに共有しようよ。そうしたらもっと業務スムーズになるはずだよ!」を伝えたい。
なので、各チャンネルの特色とともに、どんな情報はパブリックなのか?DMなのか?を取り決め、作成時のルールを中心にその他の事項を付け加えていきました。
ついに完成したガイドライン
完成したガイドラインは、一番最初に作った草案の半分も半分も以下の文量になっていましたが、シンプルイズベスト。これでよかったと今は思います。
内容としては、
プロフィール設定のお願い(顔写真・名前を英字統一など)
DMの使用は非推奨
センシティブな情報かつ1on1の場合はDM
複数人の場合はプライベートチャンネルを使用
業務内容は基本的にパブリックチャンネルを使用する
部署と利用目的ごとにチャンネル命名規則を設定
使わなくなったらアーカイブする
誰でも気軽に作成OK!参加も退出も自由!
投稿にアクションが欲しい場合は、必ずメンションすること
返信するときはスレッド機能を使用すること
確認したという意味を込めて、投稿には積極的に絵文字を押すこと
カスタム絵文字は誰でも作成OK!
連携アプリの導入・Slackコネクトやゲスト招待も原則自由
という、Slackを普段お使いの方には当たり前なことばかりかと思います。
でも、この当たり前が出来ていないんです( ;∀;)
前述したユーザ会のセミナーで、ガイドラインを音声化したお話も聞いたので、私も真似をしてスライドをつくって録音しました。
ついに全社展開!
上司から、経営会議に議題として挙げてもらい、全社展開をしました。
各部署の週一のミーティングでも話題にしてもらうようにお願いし、Slackでも発表をしました。
ガイドラインが出来たあとに入社した方には、入社説明会時にガイドラインも説明するようにしました。
ガイドライン作成後に感じたこと
まずは、パブリックチャンネルの作成数が少しずつ増えました。
新しいパブリックチャンネルが作成されたら通知されるようにしているのですが、明らかにガイドライン作成前より増えましたし、命名規則も守ってくださっている社員がほとんどです。
今までこれがDMで行われていたのかもしれないと思うと恐ろしいですね…。
また、使ってないチャンネルを整理したいという声をもらうことができ、管理画面からチャンネル一覧をエクスポートして、既存チャンネルの名前を変えたり、アーカイブ作業もすることが出来ました。
それから、DM使用率もめちゃめちゃ少しずつですが、下がりつつあります。(まだ5~7割使用率ではありますが)
DM使用率を下げるのはまだまだ大きな課題の一つです。
あとはアイコンはどうしても顔写真に変えてくれない方はいますね。。
パブリックチャンネルへの投稿もそうですが、恥ずかしがらなくていいんだよ!と思いますが、ハードルが高いみたいですね…。
このハードルの高さを低くしていくのも大きな課題の一つかと思います。
あとは絵文字などの反応がほんんんとうに少ないです/(^o^)\
ガイドライン作成前よりは増えたとは思いますが、全社向けの大事なお知らせや、セキュリティ更新のお知らせなども、社員数の半分以下くらいでしょうか。。。
ちゃんと見たのか不安になるので、せめて大事なお知らせの類には読んだよーってしてほしいんですがまだまだですね…。
今後の課題
大きな課題としてまだまだ残っているのが、
DM使用率を下げる
パブリックチャンネルへの投稿ハードルを低くする
絵文字の反応率を上げる
ですね。
言い過ぎるとうざがられてしまうので、良い塩梅で促していきたいですが、いろいろ悩んでいます。
また、ガイドラインも発表したばかりはいいですが、時間が経つにつれ忘れられてしまうかもという危機感もあります。
発表したのが今年の4月なので、半年後くらいになったら再度ガイドライン内容の見直しもかねて全社発信などなどしていこうと考えています。
あとは、中途採用で入社された方にどう説明するべきか毎回悩んでいます。
すぐにピンとくる方もいれば、理解しきれていない方もいるなあと感じていて、入社説明会のプログラムも考え直しているところです。
まとめ
ガイドラインを作成しても、当たり前かもですが課題がすぐに全部解決するわけじゃないです( ;∀;)
でも、会社として何を目的として何を守ってほしいか言語化して共有するだけでも違うと思います。
実際に良い変化もありましたし、ガイドラインがないよーって会社さんはぜひ考えてみて頂いた方がいいかもしれません。
引き続き社内のコミュニケーションが円滑になるようにがんばりたいです!
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