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人は食べなければ生きていけない。

食べるというのは、他の生命を頂くこと。
生命は動物だけではない。植物や発酵を営む微生物も生き物で生命あるもの。
そんな彼らの生きる力、活力を頂くことが食べるということ。

食べるとは生きていた命を自分に取り込み、活力に変える行為。

活力は栄養で計れるものではない。けれど活きた生命は栄養も溢れている。
栄養は自らも食すモノも栄え養う素。だから病んだモノに育む力は弱く、健やかに生きた生命は、他の生命を育む力も強い。

小難しい理屈はあるかも知れない。
けれど人の思惑通りにはいかない。屁理屈が存在しない、単純な理。

野菜を育てる。
家畜を育てる。
子供を育てる。

相手が何であれ、同じ育てるの字を使う。育つ相手は生命に変わりない。

育てるコツはあったりする。けれど何をしようとも、他の都合よくは育ちはしない。
生命それぞれが、自らの思うがままに伸びるから。

理屈で食べるのは、人間だけ。
食に限って見て健やかに育つって、多分、理屈の外にある気がする。

それでも言葉にするならば、やはり命を頂くということだろう。

アレを食べた方がいいではなく、
アレを食べたらいけないでもなく、

生命が育んだモノを有り難く頂く。

ただ、それだけの事ような気がする。

だから食前に「頂きます」と感謝し、
食後に「御馳走様」と祈るのだろう。

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