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『無理』にもいろいろあるわけで

以前こんなことがあった。

「中川(仮名)、お前今月600やけどいけるんか?」

「うーん、350は見えてるんで、500はなんとかいけると思うんですが600はちょっと厳しいです」

「ふーん、まだいろいろやれることはあると思うんやけどな」

「見込みの案件と、既存の売上、あと新規で頑張っても600は無理ですよ」

「ホントに無理なんか?新規でも過去の案件掘り起こしたら100以上は積めると思うんやがな」

「いや、時間的にももう無理ですよ。他の客との兼ね合いとか、仕入れの時間とか考えたら絶対間に合わないですよ。申し訳ないですが今月の600は無理です」

「例えばさ、今月600越えたらオレが自腹で10万やるって言ったらどう?」

「いいんですか?それならなにがなんでも絶対600やりますよ!」

ちょっと笑っちゃうが、中川くんの『無理』は、不可能だということではなく、精一杯の努力をしない『無理』だってこと。

こんなこともあった

「工程では3日になっとるけど、残業いれてもさすがに無理だろ」

「いや、いけます」

「そんな安請け合いして、もし間に合わなかったら次の作業にも影響出るし、今のうちにお客さんに納期調整して貰った方がいいと思うぞ」

「3日でできますって」

「オレは無理やと思うが、どうやって3日でやるん?」

「外注入れます!外注費は少し嵩みますが、最後の仕上げはそこの外注なので、抱き合わせて値引きして貰います」

「あそこ(外注)、この作業できるか?」

「新しい機械を買ったので運搬時間い入れても半分の時間でできます」

「マジか!それは知らんだわ。よし、んじゃ頼むわ」

納期を管理していて、もともと現場上がりの上司は『無理』だと判断し、早めに顧客への納期調整をしようとしたが、現場はなんとか納期を守れるよう、あらゆる手段を考え、上司の経験値を越えるアイデアで、納期を守るようにした。
上司の考える『不可能(無理)』を、部下が無理ではなくしたという素晴らしい例。


でだ。
『無理』にもいろいろあり、

  • 本当に不可能な無理

  • 最大限の努力はしない無理

  • 知識不足での無理

  • 経験値からの無理

  • 感情的な無理

  • 人による無理(お前に言われたら無理)

  • 時期による無理

と様々な無理がある。
これを『無理ではない』状態や条件を探り出せるかどうかが、マネジメントの大切なスキルになる。

では、それはどうすればいいのか。

三人寄れば文殊の知恵

って言うでしょ。


そんな話し。



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