キャベツ

⚘ 本と言葉の記録。 紙の中へ、活字の海へ。常に航海中。

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    うつ病や体調にからまる日々の記録

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読書記録|82年生まれ、キム・ジヨン

悔しくてやりきれない。 ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依した様子のキム・ジヨン氏。 彼女の半生、誕生から学生時代、受験、就職、結婚、育児……を振り返る中で、女性の人生に立ちはだかるものが浮かび上がる。 韓国で社会現象にまで発展した一冊。 世界中で翻訳されたベストセラー本をやっと読了。 韓国における82年生まれに最も多い名前、"キム・ジヨン氏"。 自国の文化・社会に揉まれながらも、平凡に地道に生きてきた彼女。 上手く流して、かわして、否定してきたと思っていた、こ

    • 読書記録|アーモンド

      「ばあちゃん、どうしてみんな僕のこと変だって言うの?」 「おまえが特別だからだろ。人っていうのは、自分と違う人間が許せないもんなんだよ」 装丁の少年の目。 じとっとしたその深い瞳は、私のその後ろ、私を見透かして向こう側をみているような、焦点が定まっていないようにも見える。 そんな不気味さや寂しさや孤独を感じながら、そっと本を開く。 偏桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることが出来ない高校生、ユンジェ。そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母が通り魔に

      • 読書記録|世界から猫が消えたなら

        鬱々な心をすこし溶かしてくれるような優しい物語。 脳腫瘍で余命を宣告された僕。 悪魔のささやきにのせられて、1日生きるために1つものを消すことを決めた。 今日もし突然、チョコレートが消えたなら、電話が消えたなら、映画が消えたなら、世界はどう変化し、人は何を得て、何を失うのか。 この世の全ては孤独で、虚しくて、でも当然で、必要で。 この物語と出会ったのは、大学生のころ。 友人とふたりで行った、映画が最初だった。 ブエノスアイレスの滝、トムさんとの別れのシーン、死ぬと告

        • 何もできなくて、何もしていない。

          ベッドから起き上がれなくて、数日仕事に行けていない。 夜よりも、昼間。 昼間よりも、朝。 朝に涙が溢れるときはかなりきているとき。 今日がはじめられない自分に、悔しくて、つらくて、わんわん泣いた。 昨日、明日からは仕事に行くぞと思ったのに。 なにもできていない。 掃除も洗濯もお風呂も。 夕方にこれを書いていることくらい。 おばけみたいな見た目になってる。 今の仕事は好きだ。 楽しい。やりがいもある。 なのに、行けない。 身体も追いつかない。 職場の

        読書記録|82年生まれ、キム・ジヨン

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        • 読書な日々
          3本
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        記事

          うつ歴4年のわたしから、漂うあなたに。

          社会人2年生のはじめ、うつ病と診断されました。 それから4年。 上向いたり、沈んだりを繰り返しながら、今も付き合っています。 そんな私が、これまで感じたうつの症状の中で、特にしんどいことをいくつかを記録したいと思います。 新しい出来事にぶつかると、"うつ病 症状" で検索して、自分に当てはまらなかったり、この痛みはうつ病と関係ないのかなと考えてしまったり…。 不安の渦中に漂う方に、 こういうこともあるんだと、少しでも安心してもらえたら。 こういう人もいるんだと、少しでも知って

          うつ歴4年のわたしから、漂うあなたに。

          心から好きな人には自然にハグしていた。

          一年以上ぶりに会う約束をした。 大切なひとと。 約束の今日は朝から心が躍っていた。 久しぶりにメイク、髪の毛を巻く。 外は暖かかった。 苦手な電車も彼女と会うためならなんのその。 …やっぱり酔った。たった二駅目で眩暈と頭痛。 ウキウキも苦手には勝てなかった。 手元の文庫本から顔を上げる。向かいには、大きいリュックを足に挟み、膝には百貨店の紙袋、横幅のある体をなんとかロングシートの1マスに収めようとぎゅっとなっている男性。 幸い相手はジャンパーに顔を埋めるように眠ってい

          心から好きな人には自然にハグしていた。

          抜毛症 と 皮膚むしり症

          わたしの、癖とも病気ともいえる行為について。 始まりはたぶん、小学4年生の頃。 髪の毛が一部抜けて地肌が見えてしまっていることを、母に指摘された。 自分でも頭に触れて、 髪が生えてないぷにぷにした部分があることを確かめた。 サイズは小指の先ほど。 病院へ行くほどでもなかったし、 時々母から「頭に手をやらないの」と注意されるくらい。 あれから十数年。 一旦は落ち着いたり、 そういえば最近やってないな〜って時もあったけれど、 症状が出始めると、一気に再発。 髪の毛

          抜毛症 と 皮膚むしり症