猫
雨上がり
毛の濡れそぼりし猫戻り
そのしなやかなる肢体で
つんつんと乱れた毛を舐めり
やがて
みゃお?と小首傾げ
我が顔を凝視す
何やら問うような視線に
苦笑いし
あぁ、今夜は元気よと
猫のしっとり湿った毛並みに
顔埋めたならば
ひょんっと
軽やかに我が手から逃げる
この奔放さがよいのだ
そのうち
気が向いたなら
我が枕元に飛び上がり
朝まで顔の傍にて
ぴゅーぴゅーと
風のような寝息吐き
時に尾っぽを毛繕いし
喜ばしき
こそばゆさを
わたしに与えてくれるであろう
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