ススキ
秋晴れ
爽やかな風
若くしなやかなるススキ
風に抗わずその身を揺らし
ススキの群れが同じ方向へと顔傾けて
きらきらと
黄金に光る姿が好きだ
弱々しい幾重の線が
一本の太きベクトルに
捩れず拗ねず絡まず悩まずに
朗らかに揺れる様が好きだ
その後、しなやかな光沢は失われ
髪を梳かぬ、〈梳けたものではないのだ、実際ー〉
ボサボサの、しどけなき老婆の如く
切なき風情に変じ
嗚呼、それでもススキは恥じず怖じず堂々と
終焉を告げるのだ
秋晴れ
爽やかな風
若くしなやかなるススキ
風に抗わずその身を揺らし
ススキの群れが同じ方向へと顔傾けて
きらきらと
黄金に光る姿が好きだ
弱々しい幾重の線が
一本の太きベクトルに
捩れず拗ねず絡まず悩まずに
朗らかに揺れる様が好きだ
その後、しなやかな光沢は失われ
髪を梳かぬ、〈梳けたものではないのだ、実際ー〉
ボサボサの、しどけなき老婆の如く
切なき風情に変じ
嗚呼、それでもススキは恥じず怖じず堂々と
終焉を告げるのだ