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Kei
2024年2月2日 07:35
視るでもないテレビをつけっ放し、その老女は、彼女より余程大きな丸々した猫を膝に置き無言で微笑む。痩せた手で、目を細めて猫を撫でる。いつもの時間、いつもの老人が訪れる。いつものように犬数頭を引き連れて、老女の姿を認めるとニコリと会釈する。「やぁ、Rさん。また犬が一頭死んじまってのぅ。補充せにゃいかん。」「何故、貴方はそんなに犬を飼うのですか。犬がお気の毒じゃありません