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クラブ活動と私#6-3:花博と嵐の前触れ

※前回までのあらすじ※

悪魔ドルアーガを退けた創作戦隊ツクルンジャー。
続いて機械生命体”UIMSウイムズ”をも打ち倒し、
世界は平和を取り戻したかに見えたが・・・。

『ドルアーガの塔』を存分に楽しんだ私たち
創作部員の一団は、続けてもう1つアトラクション化
されたナムコ作品『GALAXIAN³』にも挑んだ。

『GALAXIAN³』28人乗りバージョン。
詳細はシリーズをまとめて別途記事に
させて頂きますので今回は割愛します。

ドルアーガよりこちらが目的だったシューターも
居る中、2周して1度ゴールドエンブレムを獲得した。
ドルアーガでは個人的に無念に終わってしまったが、
ここで借りを返したワケだ。

その後もアトラクションエリア『マジカルクロス』で
様々なアトラクションを楽しんだ私達は、その足で
ゲームコーナーに向かった。

こんな所まで来てゲームコーナーである。

悲しいけどオレ、ゲーマーなのよね。


ここには当時稼働し始めたばかりの真新しい”MVS
(Multi Video System)筐体”が数台並んでいた。
MVSでは馴染みのない方にも”NEO GEOネオジオ”といえば
ピンと来るだろう。
アクションゲーム『マジシャンロード』など4本の
ローンチタイトルの中で、私たちの仲間うちで
流行っていたのが『NAM-1975』である。

『NAM-1975』。
ベトナム戦争を題材にしたTPS風のACTシューティング。
当時のアーケード作品には珍しくフルボイス!

そんなこんなでアーケードゲームなども遊びつつ、
ミニバスケットボールでスコアを争ったりなど
ここでも色々楽しんだ。
さらにここから私のメインステージが始まる。

エアホッケーである。

エアホッケー。
個人的にここで負ける訳にはいかんのである。

私は小中と卓球をやってきた人間である。
種目は違えど”テーブルの上で”人に負ける訳には
いかないのだ。

幸い他のお客様はあまりいない。
私たちはあみだくじによる抽選でトーナメント方式の
プチ大会を開催することになった。

私は順当に(?)勝ち上がった。
卓球ではカットマンスタイルという、相手の攻撃を
受け、いなし、スキを突く戦い方を得意としてきた。
そこで培われた目と反射神経で、そう簡単には
相手に得点を許さない。

そして迎えた決勝、相手は私の幼なじみで腐れ縁の
”K君”である。コイツにだけは負けられない。

ゼッタイ、マケナーイ!(クモ男ことシジマール談)。

ふとK君のほうに目をやる。
いつのまにか新入部員の女子”光流みつる”ちゃんと
隼人はやと”ちゃんを応援団として従えている。

コイツホンマ・・・負けられるかいな。


K君は仲間うちでは珍しく運動神経がいい。
予想通り戦いは激戦となった。
力が入るあまり、パックが宙に舞うほどだ。

それでも私は守りきった。

「勝ったッ!」第三部 完!
(いや勝手に終わんなよ・・・。)


私たち一同は最後に観覧車に乗ることにした。

4人乗りの観覧車ゴンドラは偶々並んでいた順番から
私、K君、光流ちゃん、隼人ちゃんの4人で
乗ることになった。

ここで隼人ちゃんが積極的にK君を質問攻めに
していた。
K君もゲームは嗜むがゲーマーと呼ぶほどではない。
私たちがゲームコーナーで遊んでいた時も後ろで
見ていて、彼女たちと話しをしていたようだった。

それにしても隼人ちゃんの圧がスゴい。
ここで私の中のセンサーが反応した。
これはもしかして、もしかすると・・・。

私は斜め向かいに座っている光流ちゃんに
視線を送った。
私の様子に気づいた光流ちゃんが軽く首を傾げる。
「どうかしました?」といった風に。

私は会話に合わせて視線を光流ちゃんから正面の
隼人ちゃんに、それから隣のK君に、さらにまた
隼人ちゃんへと移し、最後にもう一度光流ちゃんに
視線を送りつつ、軽く首を傾げてみせた。
「どうなの?」という意図を込めて。

光流ちゃんは顎に手を当てて少し考えると
また首を傾げた。
どうやら「わからない」ということらしい。

そんな無言のアイコンタクトを交わしていたら、
今度は私が質問攻めに遭うハメになった。

あれ?考えすぎか?

そんな私の危惧は後日現実のものとなった。

つづく。

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