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ゲームと私#5:ファミコン時代到来

※前回のあらすじ※

京都発、駄菓子屋経由、お部屋行き。

LSIゲーム、ゲーム&ウォッチ、プラモデル、ゲーム目当てに駄菓子屋通い。公園で野球に興じるクラスメイトを尻目にひたすら内向的な、おとなしめなひきこもり組。そんな毎日を送っていたある日のこと。

いつものように仲の良かったMU君の家に遊びに行くと、そこには見たこともないゲームがテレビに映し出されていた。『マリオブラザーズ』だ。

マリオブラザーズ。
それまで家で遊んでいたゲームとはまるで次元が違った。
アーケード作品さながらのゲームに心踊った。

それまでゲームコーナーや駄菓子屋筐体でしか見たことがないようなレベルのゲームが家のテレビの中で、動いている、遊べる。なんだこれは?
どうやら『ファミリーコンピュータ』というらしい。

FC初期のコントローラーのABボタンは四角いゴム製。
内部の受け側のゴムがヘタるとボタンがめり込んだまま
戻らなくなり、押しにくくなって困ったものだった。

元々ゲーム好きな小学生の私は完全に魅入られてしまった。平日は都合さえ合えば毎日のように、彼の家にお邪魔しては二人で暗くなるまでマリオやベースボールやポパイを遊びまくっていた。今考えればご迷惑な話なのだが、MU君はお父様が仕事柄家を留守にしがちで、それを気にかけてか彼のお母様はいつも遊びに来る私を笑顔で迎え入れてくれた。いつもありがとうございました。

やがて任天堂は本格的にテレビCMなどを打ち出し、ファミコンは徐々にブームを迎えていく。これに興味を示した人物がいる。他ならぬ私の父である。
なにせ息子に買ってあげたハズのゲームウォッチで真っ先にハイスコアを叩き出す御仁である。
父は割と多趣味で新しいもの好きなのだ。
ファミコンはそのお眼鏡に叶ったようだった。

こうしてその年のクリスマス、我が家にもファミコンがやって来た。

最初にウチに来たソフト、いやここはカセットと呼ぶべきか。それはマリオブラザーズとドンキーコングだった。マリオブラザーズは弟とひたすら遊び倒した。2人プレイだと所謂”対戦プレイ”も取り沙汰されるマリオだが、ウチは弟と歳が少し離れていることもありあくまで協力プレイ主体だった(だって泣かれると困るので…)。

ドンキーコングは駄菓子屋でもゲームウォッチでも遊んでいた大好きなゲームだ。父はゲームウォッチ版にはない2面以降に苦戦していた。

ドンキーコング。
ファミコン版はアーケード版に近いのだが、
それがために当時の私には”違和感”があった。
その理由、画面比率の違いに気づくのはかなり後の話、

こうしてファミコンと過ごしていく日々の中で、私はあの”エイリアン”や”食いしん坊”との再会を果たす。


♪はーなしはつづくーよー、どーこまーでーもー。

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