息子がJ下部ユースに辿り着くまでの軌跡 その23

▪️U14時代その1
U14は昇降格が絡むリーグ戦がなく、代わりにU15所属リーグに添ったチーム同士の試合が実施される以外は、U15リーグ戦に戦力として期待される一部の選手が呼ばれるようになる。なので、次のユース昇格を目指した戦いが始まるのである。

息子はU14時代は、FWからSHにポジションを変更し、そこで自分の価値をアピールしていくことになった。

もともとジュニア時代にずっとやってきたポジションだったこともあり、馴染みは当然あるのだが、やはり武器が縦の突破だけだと攻撃がワンパターンになってしまう。

この時期、コーチからはもっとゴールへの向かえという指示が増えていた。

息子はとにかく縦でフリーに抜け出したかったらしい。ジュニア時代のように体格差があった頃はスピードで抜け出せていたけど、みんなの成長も追いついてくると、スピードで抜け出すには距離が短く、何とか抜けるためにゴールライン近くまで走ってようやく抜ける感じになっていた。縦でそこまで行ってしまうとそこからゴールへボールを送るとコースも分かりやすく、全然脅威にならない。

だからこそ、コーチはボールを受けたらゴールに向かいながら場合によっては自らシュートを打ったりする事で攻撃パターンを増やす事でディフェンス側にも守る選択肢を増やしてプレッシャーをかけた方がいいのだ。でも、息子はなかなかそれができずにいた。

SHのポジションは、ユースになってくるとSBやボランチのポジションと適度にスイッチしながら、その行動範囲を広げつつプレーするのが当たり前になっている。ただ、U14の時は、まだスイッチが出来るほどチーム内の連動に対する意識がまだまだ足りず、息子も自分のポジションはこの範囲という考えのままだった。

そのため、味方からの縦の良いパスが入らないと前に抜け出せないし、そのパスを促すための動きに乏しかった。

また、中盤の選手とのダイレクトパスが増えてくるようになるのだが、U13時代の記事でも書いたが、トラップ技術がこういう時に影響してくる。
重心が前よりになっていると急なパスに対し対応が出来ないんだろうなと思っている。ダイレクトなパスワークを増やしていかないと敵を外せなくなってくる。そのためには視線を広げて次のプレーを瞬時に考えながら目の前の状況に対処していく必要があるのだ。

息子は全てにおいてワンテンポ遅れていた。

前寄りのポジションになるほどワンテンポの遅れが致命的になってくる。なので、私としてはSBにポジションを下げ、少なくとも視野の制約を外す事で、ワンテンポの遅れを改善する時間、それと縦に向けて且つ十分の位置からクロスを入れられる距離が欲しいと思っていた。

息子には一つの武器としてスピードとスタミナがあった。なので、何度も縦に走れるスタミナとスピードを活かしつつ、視野を広く取れるSBならU15でも通用するのではないかと考えていた。

U14の夏も過ぎてくると、U15の試合に呼ばれる機会が増えてきたが、ようやく息子も声が掛かるようになってきたのと、期待していたようにSBでの起用が増えてきたのだ。

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