なつやすみ

なつやすみ、この5文字ほど人間を興奮させるものはないのではないだろうか。
そう思いながら今電車に揺られている。

夏休み。小学生の時、初めて体験した。
友達と会わない、授業もない、多すぎる宿題、クーラーの効いた部屋、つけっぱなしのテレビ。
興奮と絶望を織り交ぜた1ヶ月。
それは年齢が増えていっても、変わることは無かった。あの夏を除いて。

2022年夏
大学で出来た彼女とだけ過ごした。
彼女は、僕と違うところをたくさん持っていた。
そんな所に惹かれたのだろう。
友達の多さ、センス、性格、金銭感覚
今では、自分を苦しめている彼女という存在が1番輝いていた。
何をしても可愛い、綺麗。
人から何と言われようと最高の彼女だ。そう思っていた。
恋は盲目。知らぬが仏。

望むことなら一生1人で夏休みを過ごしたい。



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