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ミルク


 目覚まし時計が鳴る前に目を覚ました。なぜかというと、愛猫のミルクがぼくの顔の上で座っているからだ!

「おはよう、朝だ、起きろニャ!」

 ぼくが寝たふりをしても「ミルクパンチ」をかましてきた!

 ぼくは踏んず蹴られたりしたが、ミルクは動じることなく、代わりにゴロゴロと喉を鳴らし始めた。

 それから、台所で朝食を準備していた。トーストにバターを塗り、コーヒーにミルクを淹れていると、ミルクが台所に飛び込んできた。冷蔵庫の上に飛び乗り、ミルクは冷蔵庫の上でくるくると回り始めた。ぼくの頭もくるくると回り始めた。

 トーストを手に取ると、次の瞬間、ミルクは冷蔵庫の上から飛び降り、ぼくの肩に飛び乗ってきた。

「うわっ!」

 驚いてコーヒーのミルクをこぼしてしまったが、ミルクはお構いなしに、ぼくの肩から頭の上に移動し、座り込んだ。

「おいおい、ズラちゃうねんから!」

 ぼくは笑いながらミルクを下ろそうとした瞬間、ミルクは突然キッチンのカウンターに飛び降り、お気に入りのオモチャのネズミをくわえて戻ってきた。

「これで遊べってことか?」

 苦笑しながらネズミを投げると、ミルクはそれを追いかけて部屋中を駆け回り始めた。しかし、途中でネズミを洗濯機の中に落としてしまった。

 ミルクは洗濯機の前で困った顔をして、ぼくに助けを求めるように鳴いた。

「おいおい、そんなところに落とすなよ!」

 ぼくは洗濯機の中からネズミを取り出すと、その瞬間、ミルクは突然、洗濯カゴの中に顔を突っ込んだ。次の瞬間、ミルクはパンツに顔を突っ込んだまま、後ずさりして、まるでパンツがアリゲーターにでもなったかのように跳ね回り始めた。

「へっへっ、変態仮面だ!」

 ぼくは笑った。

 

 

 

 

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