15
最後に会ってから、約4ヶ月。
この4ヶ月は、私にとってはひたすら長くて、会いたい気持ちと向き合うのがつらかった。
今の私の4ヶ月と、10代後半の私にとっての4ヶ月は、全くの別物だった。
50代だった先生にとっても、「4ヶ月」という時間の長さは、10代の私とは全く別だったはずだ。
私と違って、会いたいという思いがないから、尚更。
先生は、会いに来ていいと言ってくれた。
年が明けてすぐに会いに行く予定だったが、年末に家族が入院し、風邪をひいて年を越し、新年早々親戚が亡くなったりと、忙しかった。
当初の予定の日には行けなくなったので、電話をして後日高校へ向かった。
夏休みと同様、また座って先生と向き合って話をしたようだ。
私の受験から、1年が経とうとしていた。
受験のあれこれの話をしたらしい。
そして、私の風邪を心配してくれた。
それが、うれしくてうれしくて。
本当は、もっと会いに行きたかったけど、バイトにも習い事にも行かねばならず、翌日には地元を離れた。
先生を思う気持ちに、少しも変わりはなかった。
毎日でも会いたい、話したい。
話していると、好きな気持ちが強くなる。
でも、少しずつ、少しずつ。
地元にいる=先生に会いに行ける
ではなくなっていた。
そして、隣の県で過ごさなければいけない時間も、少しずつ長くなっていった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?