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最後に会ってから、約4ヶ月。

この4ヶ月は、私にとってはひたすら長くて、会いたい気持ちと向き合うのがつらかった。

今の私の4ヶ月と、10代後半の私にとっての4ヶ月は、全くの別物だった。

50代だった先生にとっても、「4ヶ月」という時間の長さは、10代の私とは全く別だったはずだ。

私と違って、会いたいという思いがないから、尚更。

先生は、会いに来ていいと言ってくれた。

年が明けてすぐに会いに行く予定だったが、年末に家族が入院し、風邪をひいて年を越し、新年早々親戚が亡くなったりと、忙しかった。

当初の予定の日には行けなくなったので、電話をして後日高校へ向かった。

夏休みと同様、また座って先生と向き合って話をしたようだ。

私の受験から、1年が経とうとしていた。

受験のあれこれの話をしたらしい。

そして、私の風邪を心配してくれた。

それが、うれしくてうれしくて。

本当は、もっと会いに行きたかったけど、バイトにも習い事にも行かねばならず、翌日には地元を離れた。

先生を思う気持ちに、少しも変わりはなかった。

毎日でも会いたい、話したい。

話していると、好きな気持ちが強くなる。

でも、少しずつ、少しずつ。

地元にいる=先生に会いに行ける

ではなくなっていた。

そして、隣の県で過ごさなければいけない時間も、少しずつ長くなっていった。



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