「光る君へ」のための平安準備情報⑱

いよいよあと開始まで2ヶ月…思えば一番大切なことを書いてなかった気がします。それは。

未来人がタイムリープしたと言われたら納得できる

なんのこと?
紫式部のことです。
『源氏物語』の作者として知られる紫式部ですが、
いろいろすごすぎて、未来人がタイムリープしたと言われない限り
信じられない、、みたいなところがあります。

登場人物はどうやって動かしていたの?

『源氏物語』の登場人物は数え方にもよるのですが、名前や台詞があるような人物だけでも3桁を越えると言われます。
3桁単位の人々を、それほど大きな違和感なく動かす…。

え、どういうこと?

私なんてこのブログのタイトルすらきちんとおぼえられず、
毎回前のタイトルをコピペしています…
どんなに大好きな漫画やドラマでも、厳密にあのときなんて言っていたか、
何をしていたか、思い出せないことのほうが多いです。
今だったらなんといっても検索できる!
でも平安時代、そういうわけにはいきません…。
検索させて…。

言葉遣いの統一感はどうしていたの?

検索させて、と同じなのですが、言葉遣いや表現も一定のルールに基づいて
展開されています。

え、どうやって?

私なんて、自分の書いた文章でも、いろいろな書き方をしてしまい、
検索、置換してやっと整えています。
でもそういうことはできないわけで…
(もちろん写本レベルでいろいろな人が書写していくことで、
いろいろな本文は生まれてはいるものの、骨子はちゃんとある)

なんで歴史のことまでそんなに知っているの?

『源氏物語』はちょうど100年前くらい、現在でいえば大正末期くらいを舞台にしたもの、という設定になっています。
紫式部のお父さんは学者なので、書物などは確かにほかの家よりは
そろっていたのかもしれません。教えてもらうこともできたでしょう…。
でも実際にあった行事記録をきちんと読み、それをアレンジしたとしか
思えない行事なんかも出てきます。
全部調べて理解して、さらにアレンジしてたの…?

なんでそんなに歌が詠めるの?

さきほど登場人物の多さについて書きましたが、その中には歌を詠む人物も
多くいます。男性女性、老若男女、歌のうまいへた、身分の違い…
様々な人物が歌を詠んでいます。
その全部の立場になりきって歌を詠む…
データベースで歌の検索をさせてほしい…

え、すごすぎない?

しかも意図的としか思えないのですが、あえて歌を詠ませない人物を
設定していたりもします。

なんでそんなに人間の機微を書き分けられるの?

晩年光源氏と紫の上の相克なんて、本当に鬼気迫るものがあります。
俗世にまみれきった薫と、いちはやく心だけでも彼岸にいってしまったかのような出家後の浮舟とのコントラスト…
今まで書いてきたようなことを行いながら、さらに複雑で、彩り豊かな
人間模様を描き分けています。

結論=紫式部は、太陽光だけで完璧に充電でき、太陽光さえあればインターネットに接続できる技術が完成した私達よりさらに先の未来人で、パソコンを持ってタイムリープして源氏物語を書いた。…っていうなら理解できる。

来年どんな風に描かれるのか楽しみです。


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