見出し画像

木軸筆記具と鉛筆について、そして東京スライダの鉛筆補助軸

最近は文房具好きの中で木軸筆記具が流行っている
きれいな杢目だったり、木独特の手触りや温かさだったりを楽しむ人が多いみたい
いいなぁと思いつつも、珍しい杢目のペンは値段高くて手を出しにくいのです

https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=木軸ペン&ei=UTF-8&fr=applep1&aq=-1&oq=

でも、希少な杢目を持ったペン以外にも木軸筆記具はあります

それは鉛筆

ものすごく身近な筆記具も実は木軸だったりするのか
鉛筆が好きでよく使うんだけど、そのときにふと思った

鉛筆も木でできてるなぁ
毎日使ってるのになんで今まで気づかなかったんだろう
鉛筆ねぇ

木軸いいなと思ってたら、すでに持ってました木軸筆記具


ただ、『いつもの文房具「鉛筆」』という見方ではなく、『木軸筆記具「鉛筆」』として改めて観察すると、なんとなく違和感を感じ始めてきました

うーん おかしいというか少し違うというか……


気づいた
違和感の理由はこれかもしれない
鉛筆は軸が塗装されてて肝心の杢目はすっかり見えないこと
鉛筆は塗装で杢目が隠れてるんだ 
しかも塗装の色は、緑に黄色に黒に…さらには青まで……
木を連想させるような色じゃないなぁ

ステッドラーのマルスルモグラフ 自然の温かみを持つ木っぽさはおろか、青い軸に銀の印字がむしろ近未来っぽい


杢目が見えなかったらそりゃ木の楽しさは感じにくいな

そりゃあ、鉛筆も匂いとか削りかすなんかには部分的に木の温もりを感じたりします

でも、ガッツリ「木らしさ」は感じることができないかなぁ


考え直すと、鉛筆は木製だけれども、杢目とか木の温かみとか質感とか「木独特の楽しさ」を感じるための道具じゃないと思った

鉛筆は特別な道具じゃないのです

いつも机の上に転がってて、文字を書く、絵を描く、そんなときに何気なく握る筆記具が鉛筆なのかも
木を楽しむ工芸品より、作業のための道具というか

そう思うと、鉛筆の塗装も納得いくかもしれないし、木軸筆記具としての鉛筆の違和感も理解できたかも


ということで、やっぱり鉛筆よりきちんとしたきれいな杢目の木軸ペンが欲しいなぁって考えが戻ってきたりするんです
鉛筆もすごくいいんだけども、さっきの話の通り、木軸筆記具となると話は違ってくる


そんな鉛筆と木軸筆記具ですが、鉛筆の要素も木軸の要素も持ち合わせた、お値段も十分に手が届く筆記具に出会いました

それは東京スライダというメーカーの木製補助軸


これです

一目見ただけじゃピンとこない人もいるかもですが、これは鉛筆補助軸というもので、短くなった鉛筆につけて長さを伸ばして握りやすくする道具です


見ればわかる塗装されてないそのままの木、そのままの木製の軸

前の話の通り、鉛筆は木製ですが、その上には塗装が施されててイマイチ木軸感に欠けます
でも、その上から未塗装の木製の補助軸を取り付けちゃえば、鉛筆もしっかり木独特の良さが楽しめる筆記具に大変身

正真正銘の木軸筆記具になります


お値段は1200円 
ふらっと立ち寄った文具店で見つけて、良さげだったのでその場で買っちゃった
ネットでも販売しているようですが、在庫切れのサイトが多い印象

決して高級ペンではないから杢目は普通で、特筆するほどきれいではないですが、その軸からは木の優しめな手触りを感じられていい感じ
大して杢目に関する知識のない私にはこれくらいのもので十分なのかもしれません


使い勝手の話になります
この補助軸は双頭式
鉛筆を2本つけることができる

2本ついてる

一本つけたら、その反対側にもう一本つけられる

だから、鉛筆が長い状態でも貫通させて使うことができちゃう

一般的な鉛筆補助軸は貫通してないものが多く、そうはいかないのです

貫通してるもの、してないもの


補助軸の使い勝手的な話をもう少しすると、実用的にも申し分ない性能です
鉛筆をとりつけるねじのところが不必要にぐらぐらしたりもせず、鉛筆はバッチリ固定されます

鉛筆自体は軸が細いですが、この補助軸は太め
太い軸を握って鉛筆芯でものを書くのは新鮮
楽しく書けるが、小さな字を書きこむのは少し苦手な感じ
普段、5ミリ方眼に大きめの字を書く私はあんま気にしないところではありますが

また、10グラム程度ですが、補助軸にはほどよい重みがあるので、いつもより多少力を抜いて書いても濃さを保って線が引けるのもうれしいです



ホントに面白い筆記具だなあと思います
木製なのに「木らしさ」のひかえめな鉛筆に、はっきりと木の温かさが感じられる補助軸の組み合わせがすごく好きになりました

軸が太くて、大胆にでっかい文字を書くのに適した補助軸だと思うので、個人的には柔らかくて滑らかな鉛筆を補助軸に入れようと思います

モノ100の4Bテクノグラフ777の4Bを普段使いで入れておこう
思い切ってハイユニの10Bなんかも面白いかもしれません


最後に記事を書いていて思ったことですが、昨今の木軸ブームに対して、「鉛筆業界でも未塗装のきれいな杢目の鉛筆の新商品を出してみる」なんてどうでしょうか
もちろん、今も杢目そのままの鉛筆がありますが、もっと木製軸の美しさに重きを置いたような鉛筆
多少高級でもいいから、そんなものが欲しいかな
昔のトンボのホモ鉛筆のような感じのもの

今は、木軸ブームを受けた新しい鉛筆にも期待しつつ、楽しくこの補助軸を使っていきたいなと思います


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?