見出し画像

考えすぎては良くないけど、ビジネスでは考えすぎを求められる矛盾

長男は恐竜が大好きで、図書館で恐竜が表紙の絵本が有れば積極的に借りるようにしています。
そんなひょんなことから借りた一冊が"しんぱいザウルスくん だいじょうぶだいじょうぶ"という本でした。

主人公のしんぱいザウルスくんは見通しが経っていると安心しますが、想像しない事が起きると考え始めると直ぐに不安になってしまい歩みが止まってしまう。
本の最後では考えすぎを止め、不安のスパイラルからに脱却してハッピーエンドを迎えます。

さて、僕は仕事では兎に角ありとあらゆる事を想定しろと教わりました。
それでも現場で生じている問題の切り分けを進めると当初の想定とは違う結果が得られ、その度に想定メカニズムを更新し直しする事が頻繁にあります。
顧客から毎度プレッシャーを掛けられや時には組織の内外から心無い言葉を言われ、それでも歯を食いしばりながら対応するのが常態化しています。

この本を読んだ時、社会人に求められるこの理不尽さが頭の中に思い浮かびました。
プランを考え始めるとヒトモノカネをどう動かすかも考慮が必要ですし、そのプランを顧客が受け入れない可能性も有ります。
考えるとキリが無く、それこそ動けなくなってしまいます。

ビジネスに完璧を求めてしまうのは対価が発生している事、機会損失に繋がるので理解出来るのですが同時に不幸の源泉です。
僕がフランス駐在時代に頻繁に通っていたカフェは接客やサービスはとても緩かったのですが、お客さんが途切れたことは有りませんでした。

同じフランス人でも僕の応対していた顧客は厳しかったので業種に由るのでしょうが、僕はあのカフェの従業員達の楽しそうな顔を未だに覚えています。

トラブルが起きたらその時に出来る対応を行うが完璧は求めない。
成果主義に囚われ余裕が無くなってしまえば、それが親から子にも伝わってしまうかもしれません。

ある程度の不出来を許容するというのが重要ではないでしょうか。
不出来が怖くなければ、考えすぎて動けなくなる事も減るでしょう。

僕がこうしてnoteに投稿している記事も何一つ完璧ではありません。
それでも自分が納得していたら充分です。
PVを稼ぎたい、イイネが欲しい、有料記事を買って欲しい、そんな事を考えすぎたらシンドくて僕はnoteを続けられません。

成果に囚われ、成功している人を見て自分なんて無理だ何て考える必要は有りません。
そんな考えの元に成り立った調整白の残されていない何かばっかりは窮屈です。

この本は子供向けですが、実は大人に向けてメッセージを伝えている側面もあるでしょう。
とても良い本で、この考えが広まって行って欲しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?