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ドラムが作り出す曲の個性

僕の好きなケンオーウェンというドラマーをテーマにした音楽の考察記事です。
ケンオーウェン好きな記事は見た事が無いので、彼を取り上げるのは僕が初かもしれません😅
彼のドラムを元に、ドラムが生み出す個性について紹介したいと思います。

僕がロックやメタルを聴き始めの頃はギターやボーカルにばかり着目していて、リズム部隊を軽視していました。
メタルを聴き込むうちに演奏はいかに正確にであるかが重要視され、複雑な演奏を淡々とこなしていくアーティストこそ最強という意識に囚われていきました。

しかし、そんな僕の認識を覆すアーティストがいました。
それはケンオーウェンです。
彼はCarcassというバンドのドラマーで、メタル好きの中でも彼の名前を知っている人は限られていると思います😅
僕がCarcassのアルバム"Heartwork"を初めて聴いた時、クリストファーアモットのギターではなくケンオーウェンのドラムに衝撃を受けました。

彼のドラムはメタルのアーティストとしては上手ではありません。
少しモタついた感じで、ドタドタとドラムを叩いています。
僕はこれまでドラムに個性を感じたことはなく、いっそうのことPig destroyerのようにドラムマシンを使って、人では叩けないほど複雑で速いビートが出来れば良いと思っていました。
しかし、彼の叩ききれていないドラムがCarcassというバンドにおいてリズムに揺らぎを生み出し、おどろおどろしい雰囲気を作り出していることに気づきました。
もしドラムがジーンホグランやフロモーニエの様な性格無比なアーティストならば、Carcassは独特の存在感を放てなかったと思っています。
彼の人間味あるドラムは主旋律を奏でる楽器にばかり意識が向いていた僕に、リズム部隊こそが音楽を作る土台だと気づかせてくれたのです😁

僕はその後でファーストアルバムを聴いて、更に良い意味で衝撃を受け、その後Earacheレコード好きになっていく程でした。
ここはマニアック過ぎるので今回は割愛します😅(既にマニアックな気もしますが…)

さて、こうしてドラムの個性に気づいた僕はドラムが個性を放っているバンドやドラムンベースが好きになっていきました。
僕は70年代の古い音楽を聴いていた時、当初古臭く感じたものです。
これはオルガンの音やギターのディストーションの弱さが主要因だと思います。
しかし、ドラムに焦点を当てて聴いてみると、意識が変わりました。
それを変えてくれたのがジョン・ボーナムとコージーパウエルの二人です。
この二人のドラムはとにかく力強く、全力で叩いている様子がまるで目に浮かぶようでした。
彼らのドラム音に着目してレッド・ツェッペリンやレインボーを聴くと、古くともすれば音の厚みが無いと思っていたのがまるで嘘のように、激しいサウンドを鳴らすバンドサウンドに様変わりしていました😊

昔の音楽は古い、ショボイという認識をケンオーウェンは変えてくれました。
リズム部隊が力強いバンドの演奏は音楽の厚みが凄いです✧🎧✧
Michael Angelo Batioのソロアルバムを聴いた時に、ギターは圧巻ですが全く惹かれなかったのを思い出しました。
これは間違いなくリズムがしょぼかったからです。
僕がストリングスが多用されるJPOPに魅力をあまり感じないのもリズム隊の存在を余り感じないからだと思います。

ドラムやリズムの魅力に気づくとロックだけでなく、EDMやドラムンベースもきっと楽しめると思います(*^^*)
これに気づかせてくれたケンオーウェンは僕の中でヒーローであり、正確無比であることだけが重要ではないと知ることで、アーティストの個性をより素直に楽しめるようになると思います。

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