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ガハハ先生ー人口減少と食料問題#2/5

(2)消費者の数が減ることの意味
ガハハ:さて、消費者の数が減ることのインパクト、問題点について、どう考えるかな。政策課題は、何だろう。

なるほど:食料需給の面からは、それ自体が問題だとは言えない気がするんですが、デモネさんが言うように、世界のマーケットで、日本の購買力が低下すると、食料自給率が低い中では大きな問題になってしまいますね。

ガハハ:確かに、食料は戦略物資の最たるものだ。どの国も自国の需給や物価安定を優先するからね。それ以外に、何か社会課題を思いつかないかな。

デモネ:コロナ禍で、貧困家庭での食事の問題がニュースになることが多かったように思います。飽食の日本で、満足な食事が出来ていない人が多い状態をイメージ出来てなかったので、衝撃でした。国民を飢えさせないということは、重要な政策課題だと思います。

なるほど:フードバンクや子供食堂などの活動もよく取り上げられていたよね。子供たちの栄養バランスという観点だと、最近は、学校給食の存在意義も見直されている。

デモネ:食料を無駄にする食品ロスが問題視されるのと同時に、栄養バランスのとれた食事が出来ていない国民の存在が顕在化している。世界で、栄養不足と栄養過多の同時進行が問題視されてますけど、国内でも、貧富の格差が拡大することになれば、食料の分配の偏りが大きな問題になると思います。

なるほど:アメリカのフードスタンプのように低所得層に対する食料費の補助を検討する必要が出てくるんでしょうか。

ガハハ:公的扶助として扱うことが適当かどうかは、難しい論点だと思うよ。一度導入したら、恒常的な財政負担を生むことになりかねないし。民間ベースでの様々な活動が展開されているなか、日本の状況にあった別のアプローチがないのか、研究することが必要だと思う。

なるほど:高齢化が進むことを考えると、咀嚼が難しい人など、食事面での弱者に対する供給も重要になってきますよね。人口減少に絡めて言うと、人手不足のなかキチンと手元に食料が届くロジスティクスも大切です。

デモネ:食料安全保障という観点から、世界の食料需給、日本の購買力の衰えを考えると、輸入について楽観的になれません。国際社会で、輸入国側の主張をキチンとしていくことが重要ですが、やはり、国内の食料生産を安定させることが課題になって来ますよね。
【#3に続く】

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