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【詩】砂の粒

溢れてゆくばかり
木々のように芽吹くこともなく

有限の終わりが姿を現すのを
ただ恐れながら
諦めながら
減りゆく時をやり過ごす

何も考えないでいられた頃の
無鉄砲さと希望の煌めきは
すっかり色褪せた

笑うことも忘れて溢れる
涙の粒

音もなく落ちる
砂の粒

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