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「同性だから」の空気

同性といると気を遣うし、なんとなく違和感を感じることが多い。
恋愛に関することや何かについて話しているわけではないけれど、なんとなく居心地が悪い。

友人は、私を「同性」と扱うし、「同性」としてのリアクションを望む。「同性だから」という空気。
それが違和感なのだと思う。

私は現状、ノンバイナリーを名乗っている。
変わるかもしれないので、「現状」ではあるけれど。
言ってしまえば、男でも女でもない。
当てはめたくないのが正直なところ。
だから、「同性」というのもあくまで生物学的な性が同じ、というだけ。

友人の「この人かっこいいよね」は、いわゆるストレートのシス女性としての意見。
私の言う「かっこいい」はたぶん、彼女たちと同じではない。
自分や相手の性別には関係なく「かっこいい」という感想だから。
かっこいいのは外見だけではないと思うし。
それに私の使う「かっこいい」は、憧れも含まれていると思う。
私自身の体型が、ありがたいことに「女性的」で。
だから、どれだけ憧れても男性のように服を着こなすことはできないし、シルエットを寄せるのも難しい。
だから、「かっこいいなぁ」には、「自分もこうなれたらなぁ」が含まれている。
ただ、多くの人は「異性」として魅力的である、と言っているだから、違和感を感じるのだと思う。

「かわいい」の場合。
私の使う「かわいい」は、基本的には異性の目線に近いと思っている。
以前、友人に「私の言う“かわいい”は、みんなの言うのとは少し違う」という話をしたことがあるが、あまり理解はされなかった。
私が「似合っているよ」ではなく「かわいいよ」という時は、「私にはあなたがとても好意的に思える」という意味であって、決して「かわいい服だね」と言っているわけではない。
ハッキリ言えば、「あなたがかわいい」なのだが、
女性が同性に対して言う「かわいい」に、その意味合いを持たせない。そう理解してもらえない。

もっとシンプルな場合だと、
髪型が決まらないとか、メイクが上手くいかないという話をされる時。
同性だからあまり気にしないのだろうと思うけれど、個人的には違和感を感じる。私が聞くのは違うような、場違いな気がして。
何も言われていないけれど、私も「女」だと思われているように感じられてならない。
そう感じる私が悪いのかもしれないけれど。

別に、生きづらいなんて言うほどのことではない。人権侵害と思うわけではない。
ただ、説明しないと言葉を理解してもらえないのは寂しいことだと思う。

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