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王子様になりたかった私と「彼女」のこと

友人と話をしていて、思い出してしまった。
いいかげん忘れたいし、無かったことにできるならそうしたいこと。
昇華させたい「彼女」のこと。

…リアルな人間で「好き」と思った人は、
中学時代に一人、高校の間に一人。
そのふたりだけ。
どちらもかわいい子なんだ。
中学の時の子とは連絡先も交換しないまま別れてしまったけれど。

ただ、高校のクラスメイトだった彼女とは、今もまだ「仲良し4人組」としての付き合いがある。
私はそのメンバーの一人でしかない。

この夏にまた会えたらいいね、なんて話をみんながしているけれど。
私としては、彼女と顔を合わせるのが怖い。
また余計なことを言って困らせてしまわないだろうかとか、あとの二人に迷惑をかけないか、とか。

一度、やらかした…という程ではないけれど、私としては恥を晒してしまったことがあって。
それ以来、どう振舞ったものかと悩んではいる。

…ただ、私が片思いをこじらせるタイプの人間だからいけないのだろうな。
会えないほうが思いが募る。
会ってしまえば忘れられるようなことも、会えないからこそ考えてしまって。

…ひとりになるとつい、「いつか好きと言えたら」と考えてしまうから。
もう二度と顔を合わせることがないのならいっそ、思い切って伝えてしまえば、と思ったこともある。
迷惑かもしれないけれど。

極端に言ってしまえば、あの子の王子様になりたかったんだよな、私は。
尾崎のI LOVE YOU みたいな。
あんなことの言える男の子になりたかった。
ああやって、好きだって言って、大切にできたらいいなぁって、夢見てたんだよね。
いつも私の2歩くらい先を歩いていて、真面目に生きていて。
私なんてこの人の人生のモブにすらなれないと思ってた。
それでもそんな夢を見ていたのだろうと思う。

幼なじみみたいな付き合いの長さ、深さがあれば、まだ言えたかもしれない。
「ずっと一緒にいて、好きになった」と言えば、受け入れてもらえなくても、認めてはもらえそうだし。

私と彼女は、ただのクラスメイト。
良く言っても「友人」止まりの関係。
彼女のプライベートなんて全然知らないし、学校以外の顔は分からない。
それでも惹かれてしまったのは確かだけれど。

今更、私のことを同じ女だと見ないでほしいなんて言えない。
あなたの彼氏に、王子様になりたいなんて言えない。

自分が男なら、こんなことを考えなくても良かったのだろうか。
「好きです。お友達からお願いします」って、余計なことを考えずに言えただろうか…

会いたいけれど、怖い。
「好きだ」と言いたいけれど、どうしても怖い。

…意気地無しの自分が嫌いだ。

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