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運が悪くて仕方がない

わたしは昔から運が悪くて仕方がないと思っていた。

小さい頃は友達の家に行くと大きな雛人形があった。うちは教員住宅で狭くて雛人形の置き場もなかった。
何なら洗面所もなくて人の家の洗面所が
うらやましかった。

その後家を建てたときは洗面所で手を洗うのが夢だったので、石けんでしっかり手を洗ったものだ。

中学に入ると顔にニキビがいっぱいできて、ツルツルの肌の人がうらやましかった。なぜ自分だけがこんな肌なのか。
悩みの種だった。

高校に入ると、受験しても自分の頭なら大学には無理だろうとそうそうに判断して推薦の枠で大学に行った。
早くからそう思っていたので枠は取れた。受験できる頭の良さがうらやましかった。

大学では、実家暮らしの人がお金もあって親の車などもあって、うらやましかった。
わたしは一人暮らしで、仕送りで暮らしていたし、家に帰れば1人なのでそれも寂しく
なぜわたしは実家から通えないのか悲しく思っていた。

就職もよくわからないところに入って
上司同士が喧嘩して会社が分列するというので、辞めた。

そのあとすぐ契約社員で仕事を見つけて働き出したが長い間、社員と契約社員の違いを肌で感じ、お金も待遇も違って
なぜ自分の人生はこうなのかと思った。

20代は自分らしさを、見失い可愛い女性を演じようと頑張った。
頑張りは虚しく特に素敵な恋愛は出来なかった。

30代は自分らしさを取り戻したものの、
好き同士のはずが、すれ違いも多く
失った恋愛に涙した。

今は、寝れない夜も多いが、なぜかわたしのことを思ってくれる息子と転勤のない事務屋の夫に囲まれて一軒家で苦しみながらも生きている。

わたしはやっぱり運が悪いんだろうか。

それはいまだわからない。



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