大きな声の理不尽な要求

その相談者は悩んでいました。
ライバル企業から「名称が似てる」と指摘され、変更するよう要求されていたのです。
でも最近、商標登録を済ませたばかりの相談者。
変更する資金的余裕もありませんし、かといって精神も限界にきている。
どーすればいいか、という相談でした。

調べたところ、先方は商標登録を済ませておらず、設立時期もさして変わらないことが発覚。つまり「理不尽な要求」だったのです。

そもそも「名前が似ている」って誰が決めたのでしょう?
そこには主観性も多く含まれ、非常に曖昧な主張です。
少なくとも私には似ているように思えませんでした。

相手もそんなことは百も承知。
法的根拠が曖昧だからこそ訴訟に持ち込まず、あえてメールで脅しをかけ、「短期決戦」を仕掛けてきたのです。メールの文面も高圧的なものでした。

大きな名前の弁護士事務所から突然連絡がきたら、そりゃ零細企業は焦ります。相談者も「泣き寝入り」することを検討していました。

でもコチラは「戦うべきだ」と最終的に伝えました。

大きな力による理不尽な攻撃に対して、泣き寝入りの「前例」を作ってはなりません。
それを機として再び攻撃を仕掛けてくる可能性だってあります。
いわばカツアゲと一緒です。一度で終わる保証はどこにもないのです。

現にこの相手は過去にも弱小へ攻撃を仕掛けている事が分かりました。
・事業内容のココが似てる….
・この配布資料のここが似てる…
今後も都度イチャモンつけてくる可能性を予見せねばなりません。

そんなカツアゲには「力」で対抗するしかない。
ここでいう力とは「知恵とタフネス」のことです。

もちろん次第によっては、
この問題が係争に発展する可能性だってあるかもしれない。
でもそれでいい。展開次第では「費用負担するなら変更する」といった和解条件だって提示できるようになる。

一連を通じて「面倒臭い相手」を演じることで、いじめっ子の「攻撃対象」から外させることを、今のうちしておくべきです。

相談者はまだ若い経営者。
これから部下ができると「背中で示す」ことも必要になるでしょう。
部下に泣き寝入りする「貧弱な姿」を見せれば部下は離れてしまいます。
今から、大きな力に立ち向かむ勇敢なタフネスを鍛える必要があり、それは実践でこそ培われるものです。
きっとそれは経営人生にとって大きな糧となるはず。

是非これを機に「闘うことの大事さ」を鍛えてもらいたいと伝えました。

今後の相談者の動向に注目です。

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