【罠】シェアハウスの行方

東京在住の30代男性

「動産と不動産の差押」を間近に控えていました。
でもこの方、所有する不動産は「シェアハウス」。
戸建を3人の共同名義で所有しており、
うち「1人だけが差押の対象」という変わった状況でした。

回収側から見れば「面倒な案件」です。
動産の差押をするにしても、
ソファを1/3だけ、テレビを1/3だけ回収するとは行きません。
実際に「動産」の差押は実行されずに終わりました。

では不動産はどうか?
仮に競売にかけても、残り2名の入居者を追い出す必要があることから、
中々札が上がらないのが一般的です。
こういった案件に興味を示し、競売で札を上げてくるのは「プロ」です。

この物件も3社から「任意売却」のオファーが入りました。
任意売却とは競売までに少し高値でもいいから個別に売ってくれというもの。任意売却が成立しなければ、その後「競売」が実施されます。

任意売却なり競売なり、もしプロに落札されたらどうなるか?
新たな所有者として
残りの共同生活者2人に対し「アメ」と「ムチ」を実施してくるはずです。
アメ:持分を手放すよう説得される
ムチ:厄介なルームメイトを住まわせる

我々が最終的にアドバイスしたのは、
残り2人が、相談者の持分(1/3)を任意売却で購入するというものです。
つまり残りの2人が土地を半分づつ持つ展開です。

結局はその形で一件落着となりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?