【落とし穴】3000万の家賃滞納

借金額はその方の与信と相関する1つの信頼
と常々申し上げているのですが、
ある意味ではこの方も優秀な方なのかもしれません。

とある中華屋を営む50代男性A
兄が土地を所有し、弟は物件を賃貸(月50万)して店舗を経営。

コロナの影響を受け滞納が発生。
滞納額は半年分の300万まで膨れ上がっていましたが、
可愛い弟の状況を察し、兄は請求を仕掛けませんでした。

ところが兄が突然の死去
兄の息子(25歳)が相続人として絡むようになり、問題が顕在化します。
「滞納してる家賃を払え」と、A(弟)に請求を仕掛けてきたのです。

もちろん支払えないA。事態はドロ沼に...

1.弟 vs 息子の相続対決
2.息子が勝利→弟に滞納を請求
3.滞納継続→督促
4.裁判→差し押さえ
5.物件からの追い出し

これらが全て「丸く収まる」には3〜5年はドロ沼が続きます。
その間も延滞が続けば「総額3000万の滞納」にまで悪化する。
息子側には1円も得になりません。

そんな想定を息子に事前に伝えたところ、
「分かった。もう見逃すから出て行ってくれ」と返事が。

債権者には「頭の良い/悪い」が存在します。
その境い目とは、今後の回収が「損か得か」で判断出来るかどうかです。

その点で、その息子は優秀でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?