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生死を分ける判断力を身につける(1)

生きるか死ぬかその判断は自分が決める

登山やハイキングをするうえで、最も大切なのはその場の判断です。
無風で晴天の場合、事故が少ないのは、判断を迫られる心境が少ないからです。私たちは街で、作られた空間やレールの上を歩いているようなものです。何かあっても誰かに頼ったり、助けられたりして生きています。山や大自然の中では、経験豊富なリーダーの指示に従い動けば助かる可能性が高いのですが、二人やひとりの場合、判断次第で生死を分けることになるかもしれません。だからこそ、体力や登山技術を磨くだけではなく、判断力を身につけましょう。

急変する天候にどう対応すればよいのか? 
思いもかけない出来事にどう対応すればよいのか?
道に迷ったとき、どうすればよいのか? 
道が2つに分かれていたらどっちの道を進むべきか?
急に黒い雲が現れ、雷と雨が近づいている。どうすればよいか?
落石・雪崩をどう回避すればよいのか?
ホワイトアウトのとき、どうやって進めばいいの?
などなど。

「観天望気《かんてんぼうき》」って知ってる?

観天望気とは、天気をよく観てその変化を予測すること。その様子から早めに行動すること。
古来より、「太陽や月に輪がかかると、翌日は天候が崩れる」「立山では硫黄の匂いがしたら天候が崩れる」とかたくさんあるように状況判断し、天候の予測をしていました。
問題は、急な場合です。私の数ある経験の中に、山の山頂部で撮影していると、急に西の方から黒い雲が勢いよくこちらに流れてくる。雷も含まれていた。「これはやばいぞ~」とっさに大きな岩とはい松の下に隠れました。また、ツアー登山のガイドをしているとき、雲がもくもくと張り出してきていたことで、天候が崩れる可能性があるなと判断して、とある山へ寄り道しないことにし、山小屋に急ぎました。幸い、小屋についてほどなく大雨になりました。
天候や状況判断によっては、登山をやめるという決断も大切です。過去にその判断を誤り、死んでいった人がたくさんいます。

観天望気 と検索してみてください。やさしく解説している YouTube もあります。

太陽に輪が翌日は!

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