エムポックスに関する注意喚起
エムポックスをご存知でしょうか。最近ニュースで良く耳にするので調べてみました。
エムポックスとは
エムポックス(Mpox)は、以前は「サル痘」として知られていたウイルス感染症です。2022年にWHOが正式名称を「Mpox(エムポックス)」に変更しました。この病気は、サル痘ウイルス(Monkeypox virus)によって引き起こされ、主にアフリカの中央および西部の一部の地域で発生しますが、2022年には世界中で感染例が報告されました。
症状
エムポックスの症状は、発熱、頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、寒気、倦怠感、皮膚発疹などです。発疹は顔から始まり、体全体に広がることがあり、水疱や膿疱に進展することがあります。通常、症状は2~4週間続きます。
感染経路
エムポックスは、感染した動物(主にサルやげっ歯類)との接触や、感染者との密接な接触を通じて人に感染します。ウイルスは、体液、皮膚の病変、飛沫を介して伝染することがあります。
予防と治療
エムポックスの予防には、感染した動物との接触を避けることや、患者と密接な接触を避けることが重要です。以前、天然痘のワクチンがサル痘にも効果があるとされていましたが、2022年の流行時には、特定のワクチンや抗ウイルス薬が導入されました。
感染した場合は、症状の管理や二次感染の予防が治療の中心となります。
2022年のエムポックス流行と緊急事態宣言
2022年に、エムポックスの感染がアフリカ以外の地域でも広がり、多くの国で確認されました。特にヨーロッパやアメリカで感染が急増し、WHOは状況を注視していました。
2022年7月23日、WHOのテドロス・アダノム事務局長は、エムポックスの国際的な感染拡大を受けて、**「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」**を宣言しました。これはWHOが公衆衛生のリスクを最も高く評価するカテゴリーであり、各国政府に対して警戒を強め、感染拡大を抑制するための対応を強化するよう求めるものです。
緊急事態宣言の理由
緊急事態宣言は、以下の理由から出されました。
感染の急速な拡大: エムポックスの感染がアフリカ以外の地域で急速に拡大しており、多くの国で複数の感染クラスターが確認されました。
人々へのリスク: エムポックスは従来、主にアフリカの一部地域に限定されていましたが、2022年の流行では、特に男性間の性的接触を介して広がるケースが多く報告されました。これは新たな感染パターンであり、世界中の公衆衛生当局にとって新たなリスクを意味しました。
公衆衛生への脅威: 世界的な感染拡大は、公衆衛生システムに負担をかける可能性があり、早期対応が求められました。
その後の対応
緊急事態宣言後、各国は感染拡大を抑えるための措置を強化し、特定のワクチン接種プログラムや感染者の隔離、接触者追跡などを実施しました。また、WHOは引き続き感染状況を監視し、各国に対する支援を行っています。
この宣言により、エムポックスの危険性が広く認識され、グローバルな協力を通じて、感染拡大を抑えるための努力が強化されました。
身近な対策方法
エムボックス(サル痘)はエンベロープウイルスというものに属され、ウイルス自体がタンパク質の膜を持つウイルスとなっています。 このエンベロープウイルスは、アルコールや次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系消毒剤による消毒・除菌が有効となっており、感染を予防するためには 手洗いや物品消毒にアルコールや次亜塩素酸による除菌が有効とされています。 また、空気感染を引き起こす可能性があると指摘されているため、換気の徹底を行うと良いでしょう
外務省海外安全ホームページ
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