#154 踊りの遺伝子と中年の危機
昨日4月1日は祝日でした。
キリスト教の復活祭イースターが3月31日にあり、
その祝日(?)の振替休日でした。
この日は朝早くから白い服を着た人たちが
ラッパと太鼓の音楽に合わせて
唄を歌いながら街中を行進していきました。
その行列の中に、音楽に合わせて
踊りながら歩いている子供達がいました。
腰を振る独特な動きをしながら、
何かにとりつかれたかのように踊っています。
日本人にはない踊りの遺伝子が
備わっているとしか思えませんでした。
■
最近「愚直に考え抜く」という本を読みました。
「中年の危機」と呼ばれる精神的に不安定なとき
宇宙関係の知識も経験も人脈もないところから
宇宙ゴミ(スペースデブリ)を除去するサービスを
提供するアストロスケール社を作った
岡田光信さんの本です。
ちなみに「中年の危機」とは、
不安定な精神状態でもなかったのですが、
ちょうど今の年齢や心境と重なるところがあり
一気に読んでしまいました。
■
岡田さんは輝かしい経歴を重ねて
様々な仕事をしてきているにもかかわらず
情熱の向けどころが不明確なまま
人生半ばに差し掛かっていました。
そして「中年の危機」に突如突入し、
「私にしかできない何かをみつけたい」と
思考の堂々巡りを続けていたようです。
そんな中で一つの決断を下し、
幼い頃の夢であった「宇宙」の世界に
飛び込んだ、というもの。
■
よくある話、と片付けられそうですが、
モノづくりや技術を中心にして
話が纏められているところが
自分にとって心に響いたのだと思います。
「ノブ、技術を内製化しなければ
イノベーションは起こせない。
自分で工場を持つんだ。」
この言葉は、効率を求めるが故に
技術を自分の外から取り入れているだけ
ということに気付かされたとともに、
何か変化を起こすためには、
内製化していかないといけないことを
改めて考えさせられました。
内製化するには時間がかかります。
それを承知の上で、長い時間軸で
行動していく覚悟が芽生えた気がします。
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私にはここの子供たちの様に
踊りの遺伝子は備わってはいません。
それでも、何かを内製化することの
遺伝子は備わっている気がします。
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