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WORK SHIFT

題名:WORK SHIFT
著者:リンダ・グラットン

古い本になってしまうが、2013年頃に注目された本である。
これからの働き方を考える上で、明確な指針を示し、かつわかりやすい具体例とメッセージが込められている。

なにが働き方を変えるのか?という問いについては、
①テクノロジーの進化 ②グローバル化の発展 ③人口構成の変化と長寿化 ④社会の変化 ⑤エネルギー・環境問題の深刻化
上記の5つが挙げられており、私自身、コロナを経てこの変化は加速されたという実感を持っている。

そして働き方をどう「シフト」させるのか?という問いについては、
第1のシフト…ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ
第2のシフト…三種類の人的ネットワークが必要
第3のシフト…大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ
というのが大まかな答えとなる。

特に私がこの本から感じたのは、著者の強く言いたいのは第3のシフトに込められているという感覚だ。
「自分がどういう人間でありたいのか、そして恩恵と引き換えに何を諦める覚悟があるのかについて厳しい選択をする」(本文より)
と主張する著者。
私たち1人ひとりが、明確な意図をもって職業生活を送るためには、
選択が常に必要であり、その選択の裏には選ばなかった未来を諦めていく強さが必要であるということであるが、
言葉にしてみると結構重い言葉である。

本の中では、この変化によって起こる労働の光と影も物語のように表現されている。
読んだ人ならば誰でも、この影の中に入ることを伊豆から選ぼうとは思わないだろう。
そうならないためのシフトに必要なのが、自身の強い意志と感情なのだ。

そして自らの強い意志と感情を自分が認識するには内省が必要である。
この育休そのものが私にとっては自己内省の時間であるが、今後そういう人が増えるということも本の中で触れていた。
この私の内省の記録も誰かにとって、内省のきっかけになったら嬉しい限りである。

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