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奇書の世界史

題名:奇書の世界史
著者:三崎律日

素直に面白く、世界史好きにはオススメしたい一冊だった。
私が世界史が好きなのは、高校の時の先生の影響が多分にあり、
今で言うイケオジな世界史のその先生は、授業もちょっと芝居がかっていて、その分印象に残りやすかった。
今思えばその知識が自分の興味を後押ししているので、入り方はすごく大事だと思う。

話は少し逸れたが、この本の中で特に印象に残ったのは「ヴォイニッチ手稿」と「物の本質について」。
ヴォイニッチ手稿は全編にわたって暗号が施されており、今なお解読ができていない本。
また、物の本質については現代では当たり前とされている事実についてなんと紀元前に
書かれており、歴史的事実を残した人たちに少なからず影響を与えていそうなところが興味深い。

本の紹介をこういう切り口でする、という発想自体も私にはとても新鮮に感じられた。
古書にも手を出そうかしら、なんて思わず考えてしまう本だった。

(ちなみにこの本は「世界の奇書をゆっくり解説」という動画が元になっており、作成者が書籍化したもの。)
取り上げられる奇書に付随して引用される言葉の秀逸さもさることながら、なぜこの本が奇書であるのか?という作者なりの解釈も歴史的背景やわかっている史実を織り交ぜて解説してくれるので、
読みごたえもあるし、勉強もなった。

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