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文字は読めないはずだけど

長女は最近、短い絵本なら諳んじられるようになってきた。
一番最初は「はらぺこあおむし」。
Youtubeでこの絵本の歌を見つけて何度も繰り返し見た時期があり、
そのあと絵本が手元に来たら、歌いながらページをめくっていた。
頭の中にある動画のイメージを、自分の歌と絵本で補完しながら追いかけているんだなぁと、感心したものだ。

うちにある「風の子しりとり」という絵本も1歳頃からお気に入り。
しりとりが見開き1ページでどんどん続いていく絵本なので、
「絵」と「ことば」が合致しやすいのだろう。
私が読まなくてもページをめくると「くじら!」などと声に出して教えてくれる。
しまいには前後の導入部分もなんとなくそれっぽい言い方をして、
物語を終わらせてくれる日もある。(これは長文なので稀なことである。)

そして最近ハマっているのがノンタンの「ぱっぱら ぱなし」。
ノンタンの絵本にハマることは多いのだが、これは特に気に入ったようで、
毎晩3回は読まされた。
(私じゃなくてパパが読まされることもある)
そんな日が1週間も続いたと思ったら、いつのまにか自分で読んでいた。
一言一句間違えず、というわけにはいかないのだけど、
ほぼ諳んじているといっても遜色ないレベルである。
めくるページと書いてある文章が概ね一致していたので、
パパと目を丸くしながら一緒にその様子を見ていた。

とはいえ、まだ文字にはそんなに興味がないのが長女。
あいうえおの見本が貼れるお絵描きボードでも、
文字を見て発音する、といった行動は特にみられない。
彼女にとって、絵本のお話は音楽に近いのだろう。
聴いた言葉のリズムを聴いていたページと合わせて、楽しんでいる。

文字は学習しないとわからないから、文章を読むには訓練が必要だ。
でも、歌をうたったり、音で覚えるのは、もっと本能的なものなのかもしれない。
長女は毎日楽しそうに歌い、楽しそうに言葉を真似、繰り返している。
文字は読めないはずだけど、最近の長女とのやりとりは、そう感じさせないほどの、
ことばの情報量と精度なのであった。


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