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かえりたい

1997年9月21日(日)
骨と皮にぼろをまとった老人がはだしで緑の野原を歩いていた。
空は白かった。
老人は骨の形がはっきりわかる膝を地に着け、からだを投げ出した、ゆっくりと。
緑の草にほおずりした。
涙が流れた。
この干からびた人のどこにこれほどの水があったのかと思うほど、流れた。

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