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醤油のはなし

ほとんどの家庭に常備されている醤油。しかし、残念ながら多くの家庭で正しく保管されていない現状があります。いかに良い醤油を買ったとしても、使い方や保存方法が間違っていると、その品質や味わいは落ちてしまいます。ということで、醤油をより美味しく味わうために5分くらいで読めるnoteを書いてみます。

今回は醤油の基礎知識と、正しい保管方法の紹介をします。

1 醤油の違い
後ほどご紹介する醤油の製造元である佐藤醸造は愛知県にあります。愛知県周辺は昔から醤油や味噌の生産が盛んな地域でした。江戸時代には三河で作った醤油が船で江戸に運ばれていたという話もあります。そしてこの地域では濃口醤油(最も多く売られている種類の醤油)の他にたまり醤油や白醤油も作っています。

1-1 濃口と薄口とたまりの違い:味が濃い、薄いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。材料、製法、特徴がそれぞれ異なります。

醤油比較

醤油の香り成分は小麦に由来し、うまみ成分はタンパク質からできています。すなわち小麦の割合が多い濃口と薄口は香りが良い醤油になり、大豆の割合が多いたまりは味わいが強いという特徴があります。

1-2 たまり醤油の由来:味噌を寝かせると、その途中で上面に液体が出てくるのですが、それがたまりの大元と言われています(諸説あり)。上面にたまるからたまりともいうそうです。少量しか取れませんが、現在でもそれを販売する蔵元があると聞きます。
また海外では小麦不使用のたまり醤油がグルテンフリーの調味料として人気が出ています。

1-3 本醸造とは:スーパーなどで売られている安価な醤油の多くは混合式と呼ばれる製法で作られています。旨味成分を入れるため熟成が不要となり、コストダウンと大量生産が可能になります。これに対して本醸造は、旨味成分を醤油そのものから作り出すために十分な時間をかけて熟成させます。時間と共に製造過程のところどころで職人の勘と経験が必要になるため混合式と比較すると高価格になります。

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2 品質を保つために
どんなに美味しいと言われる食品であっても、生産者・加工業者・輸送・卸・小売店など流通のどこか一つでも管理が悪かったら品質がぐっと落ちてしまいます。醤油であっても例外ではありません。
醤油は茶色い褐色瓶や透明のガラス瓶で販売されることが多いですが、それには理由があります。常温環境では光と熱と酸素によって褐変(色が濃くなっていき風味が変わる)するのです。店頭で売られているものは未開封ですのでまだ良いのですが、少なくとも開封後は冷蔵庫で保管し、なるべく早く使い切ることをおすすめします。常温で保管するのと冷蔵保存では風味と色の変化が大きく違ってきます。業務用の一升瓶など、冷蔵しにくいタイプの醤油は褐色瓶で、要冷蔵の醤油は透明ガラス瓶で販売されることが多いようです。
ちなみにペットボトルと比べた場合、ガラス瓶のほうが酸素の透過性は低いため、その点でも一定以上の価格帯の醤油・醤油調味料はガラス瓶で販売されることが多くなっています。

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3 カクマルサの想い、常識の外にある味覚
私たちは商品に愛情と自信を持っています。少なくともお届けするまでは完璧な品質を維持したいので、カクマルサの醤油製品はクール便でお届けします。さらに大きな瓶ではなく300ml瓶で販売するのは、開封後になるべく早く使い切って欲しいから。それが醤油を一番美味しく楽しむために必要だと考えています。次のnoteではカクマルサが提案する醤油セットについてご紹介します。

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