俺はパン屋になれない
小学生の頃、図工かなんかの時間で「将来の自分を描く」という課題があった。 「将来やりたい仕事」、「将来なりたいもの」。 私はそれらの問いに答えることなく何となくやり過ごしてきた。
ただし、私は自分が何も出来ないとは思っていなかった。むしろ、なりたいと思えばなんにだってなれるとさえ思っていた。中学生の頃から勉強すればプログラマーにだって建築士にだって声優にだってパン屋さんにだってなれると何となく考えていた。確かに、13そこらの中学生なんていうのは可能性の塊であり、努力次第ではど