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初投稿。西洋美術史の沼について。

自己紹介・はじめに


はじめまして。

西洋美術史や音楽に関する情報・知識をアウトプットし、より深めるためにnoteを始めてみました。浅く偏った知識ではありますが、知ってて損はない名画の話や、マニアックな画家の情報まで色々発信していこうと思います。まず今回は西洋美術史の学びへの入り口をお話しします。

ところで、皆さんは「美術史」と聞くとどういった印象を受けますか?

大人の教養

と一番に思い浮かべるでしょうか。

遠い世界の専門学

と距離感を感じられる方もいらっしゃるでしょうか。美術館や博物館などを訪れることがあっても、その歴史的背景や画家にまでは関心が持てなかったり。同時に多少は教養程度に「ゴッホとかピカソとか、教科書に出てきたし知っている・聞いたことがある」という方が多いでしょう。

実は、美術史の沼への第一歩はそういったもので十分です。
むしろ「知ってる!観たことある!聞いたことある!」という小さな喜びが最大の好奇心を生むのです。

そこでまず西洋美術の何がどう私の心を奪ったのかをお話ししていきます。皆さんに「勉強として」ではなく「楽しむものとして」美術史(特に西洋)を心得るきっかけになれば幸いです。

出会い「怖い絵」

中学生の頃親に連れられて兵庫県立美術館特別展「怖い絵展」を訪れました。「怖い絵」シリーズの第1巻刊発行から10周年を記念して開催されたものです。
私は恐る恐る、絵画達の説明文も読まずに絵を眺めていました。しかし作品自体にお化け屋敷的恐怖の要素はあまり含まれていないため、「なんだ全然怖くないやん」と間が抜けたような感じがしたことを覚えています。
それらが数年後、人生を変える名画達だと知るのですが...。

実のところ、幼い私が期待していた「怖い」は中野京子さんの伝えたい「怖い」とはまた別次元だったのです。
というのも、「背景を知って・理由を知って・想像する」この段階を踏まえてやっと本当の恐ろしさにゾッとするような絵画。つまりただ見た目や雰囲気が怖い絵の展覧会ではなく、歴史を学び知的興奮をも誘う素晴らしい展覧会だったのです。

再会

さて、高校生の私は留学を経験し、異文化理解や国際関係関連の進路を考えているところでした。しかし本音は大学生活4年間をささげて学びたいとは思えませんでした。
そこで中野京子さん著作『怖い絵』に再会します。そこから一気に美術史に魅了され、芸術と文学との深い結びつきに気が付きました。「『怖い絵』ってこういうことか。」という納得に近いものがありました。そこから世界史と連動していることを知り、情報をかき集めるようになりました。

そこで何より衝撃だったのが、名画の画家達がなんとも人間臭いということです。扉を開けてみたらド級のヘンタイ、自己中、コミュ障、アル中だったり…(笑)

魅力

そこで見つけた最大の魅力はドヤれることです。(笑)
これは大袈裟な言い方で、言い換えれば「珍しいな」です。例えば歴史・化学・数学などの学びは十分に日本の教育に組み込まれているため、「知ってて当たり前」扱いの知識です。詳しい人でも「博識やな」や「真面目やな」といった評価を受けることが多いでしょう。

ところが、「ゴッホが耳を切った理由知りたい?」なんて言われたら誰でも少しは気になってしまうと思うんです。そしてそれを説明するには当時の様子・画家の立場、ゴッホの性格・生活などの情報も不可欠になりますよね。

つまりは、絵を観るだけで文化・政治・歴史・地理・宗教・芸術の学びが得られるということです。紙にのせられた絵の具の話かと思って聞いていたら想像以上の広がり・繋がりがあり、驚きや感心が生まれると思うんです。
実のところ、話してる側も興味津々に聞いてもらえると妙に嬉しくて刺激があるんです。

最後に

どうでしょうか、なんだかワクワクするジャンルだと思っていただけたでしょうか。少しでも気になったなら、すでに美術の新しい世界の入り口に一歩踏み込んでいますよ。
これからもそんな話を細かくクローズアップしてアウトプットしていきます。宜しくお願い致します。

参考


今回お話しした『怖い絵』ですが、基礎知識が無くても分かりやすいように書かれています。絵画一枚一枚に対し、面白い観点で解説をしている構造です。広い年齢層にわたりお勧めです。
既に読んだことがある方は、私と一緒に中野京子さんの他多数ある著作を開拓していきましょう。

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