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伊藤詩織事件の闇

- 「とよかつ」「喜一」聴取書にみる伊藤さんの性格 -

世の中には詐欺師やらサイコパスやらおかしな人物はいるものだ。それでも事件ともなれば司法がしっかりフィルターの役目を果たせば良い話だ。民事裁判が「証言の一貫性」で裁いたので、人柄の一貫性も通常よりは意味を持つだろうが、この事件の問題は、①「揉み消し」の真偽と、②高輪署の不祥事、③司法判断の正誤だと思ってきた。なので伊藤さんの人物評は個人的関心からいえば副次的な位置づけではあった。だがここに来てやはり彼女の行動様式は目に余る。

両店の聴取書から、「とよかつ」では媚を売って店主に眉をひそめられ、
「喜一」では店の格式にそぐわない奇行でお荷物になっている様子が見てとれる。2通には時間や酒量にかんする新情報が複数含まれるが、今回は「性被害」の虚実とは別に、少し違った視点から彼女の性格特性を評してみたい。全体から、直感的に彼女が関心を引こうとしていた印象を受けるからだ。

お店の方々の陳述から、彼女は注意を惹いて自分のペースに持っていこうとしていたように私には見える。ワタシを見て、ワタシを見て!と。

「とよかつ」には遅れて到着した。6時41分に仕事を上がり(仕事が押したのか早めに終わったのかは疑惑のままだが)タクシーで急げば恵比寿には7時すぎには到着できよう。わざわざ自宅に戻る必要はないし、見習いジャーナリストなら鼻の頭の砂粒もかえって現場感があってよいではないか(靖国の奉納相撲では砂埃はかぶらないだろうが)。

それでも遅刻すると分かっていながらわざわざ自宅に戻る。”勝負”準備の声も多いが、そればかりでなく”相手を待たせる”狙いがあったと筆者は感じる。そうして気を持たせるオンナの作戦だ。主導権は自分・・・。こういうタイプの女性はいる。

一方で、出だしで伊藤さんが遅れたことで山口さんはその後の段取りが狂っている。8時の予約にも間に合わないし、山口さんの想定では(美人連れでちょっと気分よく?)かつて世話を焼いた(つまり貸しがある)相手と旧交をあたため、伊藤さんの適性を見ながら文春記事で盛り上がり、美味しいものを御馳走して感謝され、早めに宿に戻ってイラン核合意のニュースをチェックし、翌日早朝の出立に備えたかっただろう。忙しいタイミングで彼女のために時間をとってあげたのだ。ところが喜一の予約にも遅れるわ、指定記事は読んで来ないわ、読んでないので話も持たない。その後の酩酊、嘔吐に及んでは振り回されるばかり。完全にペースを崩されている。

彼女の主導権争いは、メールやりとりの(細部ではなく)流れからも感じられる。

はじめは「メール届いた?読んだ?」、「我々の仕事では、業務に関する連絡は即座にきちんと反応する事がとても大切」と山口さんが「上から」だ。ところが「費用」「妊娠」と立て続けの攻勢で終盤になると「出来る事は何でもしますから」、「具体的にやるべき事を提案して下さい。」と形勢は逆転し、ひたすら受け身に変わっている。

「喜一」で長くトイレに立て籠ったのも、本当に酔っ払っていたのもあるだろうがプラスアルファで注目を惹く狙いもあったのではないか。話が続かないので興味を失った山口さんの関心を取り戻そうと籠って心配させたり、その後も手酌で飲んだり、他の客の席で話したり・・・焦った彼女は構ってほしかったのだろう。ワタシを見て、ワタシを見て!

そうして自分の思い通りにならなければ他者を責めるのだ。そういった性格傾向だけなら彼女に限らず若い方に時折見られる。『悪いのは私じゃない症候群』(香山リカ著・ベスト新書)でもクローズアップされている。(注:著者はマトモな仕事もする!)それでも伊藤さんの場合は度が過ぎている。

連れて行った「とよかつ」ではドン引きされ、「喜一」は困らせている。これでは当人の恥ばかりか山口さんの顔にまで泥を塗る。どんな手を使っても自分の思い通りにしたい。イルカの浮き輪が欲しくて床に転がって泣いた(BB P21)頃から成長しておられないのではないか。

それでも当人にとっては「自分は被害者」なのだ。もともとご自身が被害を明確に証明さえしていれば世間もこれほど騒がず、はすみとしこさんを訴える必要もなかった。少なくとも世間を説得しようという姿勢だけでも見せてくれたら・・・。代わりにカルテ・防犯カメラ映像という決定的な証拠は隠し続け、裁判資料に次々と閲覧制限をかけ、「黙れ!」とスラップ訴訟に訴えるのが伊藤詩織さん流である。自身が受けた不愉快に対しては他責的であり加罰的だ。

著書のBBでも、彼女の特異な思考傾向は表われていたように思う。

店で大量飲酒を知らされれば
 ☞ 伝票がないので怪しい(グルではないか?)と疑う
 ☞ 他人の財布で飲み食いしながら「お寿司はちっとも出てこなかった」とグチる

酔っ払ったと知れば
 ☞ ドラッグを盛られたと考える。「私は酒が強い」という理由だけで。そうして海外で言いふらす。

ゲロを吐いたと聞かされれば
 ☞ ハウスキーパーの記録には無いと言い出す。

産婦人科で目を合わさず事務的に対応するのは、患者への気遣いでもある
 ☞ 医師は「言い放ち」と誹られ、かかわった医師はことごとくカルテ記載ミスにされる始末

警察で示談をすすめられれば
 ☞ うやむやにされるという発想しかない。証明が困難な種類の被害は、他人を巻き込み、自分さえも不幸にする。親切な忠告と捉える発想はない。

逮捕状が執行停止と聞けば
 ☞ 権力の介入を疑うばかりで、誤導の正常化という発想はない。

頼み込んで不承不承認めてもらった山口氏との交信を
 ☞ 都合が悪くなると「嫌だったのに(A捜査員に)頼まれた」と言い換える

ドアマンは
 ☞ 嘘つきドアマンは、さあ、これから盛大に批判を浴びるだろう

欲しかったVISAを提供しなかった山口さんは
 ☞ ごらんの通りの罰を受け・・・

著書には「自分を責めた」(P6)と申し訳に一筆あるものの、どこにも自分を責めた記述はなく、あるのはひたすら言い訳と他責のみ。性被害以前に、うんざりするほどの責任転嫁がこれでもかと続く。自身のみっともない行動を隠すためなら、相手を薬物レイプ犯に仕立て上げても平気らしい。

【まとめ】
もともとこの事件は返信がないので不安になり「利用された」と思い込んだ世間知らずのお嬢さんが、友人の手前もあって警察に届け出て、そこで体験した不愉快を、”そうだ!ジャーナリズムしよう!"と思いついた、いわばジャーナリストごっこだ。私はそう思っている。周りの大人たちは彼女の未熟を諫め、諭して止めるどころか、各々の我欲で利用しにかかった。

その結果、親友は事件に巻き込まれ、(誤判断とはいえ)親身になってくれた刑事を失職の危険にさらし、多くの人を振り回しながら今も他罰は続く。花田紀凱氏が言ったとおり、かつては「この御恩は一生わすれません」とまで言った恩人の厚情に応えるどころか、”ジャーナリストさん"によって家族もろとも奈落に突き落とされた。いったい何人の人生を狂わせたら気が済むのだろう。

事件からはや5年、大勢の弁護団と膨大な資料、マスコミ報道に数々の訴訟・・・お嬢さんの”イルカの浮き輪"に、一体社会全体のリソースがどれほど投じられたことか。そうです、ストーリーの主役は伊藤さんです。彼女の「被害者ストーリー」はまだまだ暴走を続ける。行く所まで行くだろう。もう後戻りはできない。

♪いちど履いたらもう止まらない
♪誰か助けて赤いハイヒール

太田裕美 『赤いハイヒール』
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