伊藤詩織事件の闇
-ドアマンのインチキ証言-
ドアマンの証言はまるでこの事件を象徴するかのようだ!
昨日、やっとドアマン証言(全文)を読むことができた。長らく待ち望んだものだ。含まれる問題が多すぎて読後は頭は混乱、なかなかショックから立ち直れないが何とか纏めてみる。
週刊新潮は2019年12月26日号でドアマン証言を大々的に報じた。民事判決(12月18日)が出た直後のことである。
記事はあたかも重要な新証拠であるかのように語っている。
これについては、伊藤さんご自身も判決後の記者会見終盤でドアマンの申し出の勇気を讃え、証言の重要性を切々と訴ておられた。
① https://www.youtube.com/watch?v=4tMy6e6bQKY (42:10頃~)
② https://www.youtube.com/watch?v=PBCl8Ggp4MY&t=2125s (1:06:16頃~)
ところがこの記事には重大な欠陥があったのだ。全文を読むことではっきりと分かった。新潮記事では最重要部分がカットされていた!!
*迂闊にも言われるまで気が付かなったのだが、全文はJFNYで読めるようだ↓(記事はいつから掲載されてたんだろう?)
ともかく、新潮が”意図的に"カットしたのは以下の部分だ。
「運転席から降りて、外から後部座席を見て、初めて気づいて「うわあ」となり、私もそばへ行って一緒に見ながら、「ひどいですね。今日はもう営業所に戻って掃除だから仕事にならないでしょう、あがったりですね」という会話をしました。」
なんとタクシー運転手が車から降りて、その場で後部座席のゲロを発見したことになっているではないか。そしてドアマンと運転手が会話したと!タクシー運転手はそんな陳述はしていないし、吐瀉物に気付いたのは車を出してしばらくしてからだと証言している!
読んでいて頭がクラクラした。これが意図的な嘘なのか思い違いなのかは脇に置いておくとして・・・、
【週刊新潮の問題】
週刊新潮は証言が使いものにならないと知りながら、「闇に葬られた供述調書」「控訴審のカギを握る新証拠」と煽った。知っていながら全く違うストーリーを組み立て吹聴する・・・これは読者を欺罔する犯罪ではないか?記事は「闇から闇に葬られた供述調書が息を吹き返すときを待っている」と思わせぶりに終わっている!(おお、某クオリティーペーパーのサンゴ事件・・・。)
ドアマン証言が使用されなかった理由は簡単だ。使いものにならなかったらだ。ただそれだけ。だからタクシー運転手は採用されドアマンは採用されなかった。こうなるとタクシー運転手の証言も怪しくなるが、ことほど左様に証言などいいかげんなものなのだ。
それにしても、一人の男性を、総理に近いという理由で?モリカケ化したいから?それともスキャンダラスに雑誌を売りたいだけで?真実を伏せ、都合よくストーリーを組み立てて陥れる!それで雑誌を売りまくる!悪辣にもほどがある!
思えばこの事件は2017年5月の週刊新潮記事が火付け役となり、全世界に広がったのだった。伊藤氏著書にもあるとおり、ジャーナリストの清水潔氏が古巣の同社に繋いだのが発端だった。(ん?吉田清治→朝日新聞→世界へ→逆輸入)
その後も週刊新潮は事あるごとに政界の闇を印象付けながら山口敬之氏への攻撃を執拗に続けた。
【伊藤詩織氏の問題】
伊藤さんもドアマン陳述の(いかがわしい)内容はとうぜん知っている。知っていながら判決直後の会見でドアマンの勇気を褒め称え「間に合わなかった新証拠」のように語った。まさに確信犯である。
弁護団ももちろん内容の陳腐さを知っていた。会見で説明を求められた西廣弁護士は簡単に説明してお茶を濁していたが。
【ドアマン当人の問題】
最後にドアマンだ。この人には幾つもの問題がある。
①陳述書によれば、当人は会社から他言を禁じられたとあるが、彼は会社の制止をふりきってリークしたのか?ホテルを解雇されてないのだろうか。
②ウソの証言は偽証だ。逆に、問題の部分を除いた他が陳述どおりならドアマン失格となる。犯罪性を察知しながら何もしなかったのだから。シェラトン都ホテルの名は地に落ちる。ドアマンにとってはどっちに転んでも最悪だ。
③聴取時期もおかしい。"数か月後"は遅すぎる。運転手の聴取は事件翌月の5/13だ。ドアマン陳述によればタクシー運転手から推薦されてドアマンの所に警察が聴取に来たという。それならば身元明白なドアマンに辿り着くまで数か月かかるのはおかしい。
④推測だが、時期は不明でも、どこかの時点でドアマンは非公式に伊藤本人または支援者と接触したと思われる。そこで事前に吹き込まれた内容を綴ったのではないか。殊更、山口氏が悪質に見えるように。
⑤刑事告訴の段階(2015年)で録られた調書と、事件から4年後の令和元年10月23日に記されたこの陳述書の内容は整合するのか?照合が必要なところだ。
伊藤氏を容疑者とする刑事告訴に伴い、ドアマンのインチキ証言の真相も同時に明らかにされることを願う。
【結論】
「ベッドに血がついていた」というハウスキーパー証言も信憑性が疑問視されて調書にならなかった。にも拘わらず伊藤さんは著書でわざわざ書いた。血なまぐささは陰惨な雰囲気を醸し出すには十分だったろう。ドアマン証言もこれと同種だ。
ここで思い出されるのが・・・
要するに、証拠能力が乏しいために刑事で却下された「怪しげな」文物の類を、再掘し、著書に記し、民事法廷に提出し、そうやって週刊新潮とともに世間を欺いたのだ。
ドアマン証言のインチキ性のおかげで逆にもやもやが晴れた。ハッキリ分かったことがある!
この事件は、1)自称性被害者、2)篭絡された高輪署の刑事、3)仕掛け人の清水潔、4)週刊新潮、5)ドアマン、6)野党政治家、7)国際派人権団体、8)弁護士6名に、9)『Black Box』を出版した文芸春秋社がグルになり、「なんだか怪しげな情報」で一人の男性を徹底的に陥れ、社会人生命を絶った極めて悪質な「印象操作事件」である。それだけではない。インチキ集団のここまで大規模な策謀を日本の民事裁判が追認したのである!民事判決のおかしな点はJFNYにあるとおりだ。
刑事不起訴の人物を実名+顔写真入りで世界中で喧伝し、証明すらできなかったレイプドラッグと暴行を行く先々でほのめかし、先に既成事実をつくって世界の世論を味方につけた。このパターンは新種で、今後は同種の手口が増えてくるのかもしれない。裁判史上稀に見る恐ろしい事件である。
真実よりも真実らしさ--原産地はアメリカだ。いよいよ日本も「ポスト・トゥルース」時代の到来だ。