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社会人におすすめかもしれないVtuber剣持刀也


去年の10月頃から、筆者はVtuber(大体にじさんじ)をよく見ている。

そのきっかけとなったのは、表題のVtuber、にじさんじ所属ライバー剣持刀也(けんもちとうや)である。

この記事では、彼を面白いと思う理由とか表題のなんで社会人にもおすすめなのか?って言う所を書いていければと思う。


長い文章読むの怠い方は、下のおすすめ動画の項まで飛ばして頂きたい。そこが1番言いたい。

見る様になった経緯


以前はVtuberについて、周囲に追ってる友達もおらず、自分の中では『キズナアイが凄い』『輝夜月の声確かにハム太郎に似てるな』くらいの認識しかなかった。

しかしニコニコでたまたま彼のデビルマンMADを目にし、『配信主がこんな聞き手に喧嘩売るようなマネして大丈夫なのか』『クソコラ素材にされてるけど、Vってキズナアイみたいに、ファンに大切にされるんじゃないのか』と衝撃を受けた。



と、同時に興味も沸いた。『Vtuberって女の子以外もいるんだ』『そもそもにじさんじって何?』と彼だけでなく、V自体にも興味が湧き、ズブズブと沼にハマっていった。
よゐこチャンネルの登録しかなかったYouTubeも、今では多くのVが登録されている。


次の項から、面白ポイントを書いていく。が、100を超えるアーカイブの全てを見れてはおらず、的外れなことを書くかもしれないと前もって書いておく(予防線)
私は2018年くらいからVを知り、界隈の古参面したかったと心底思っている。委員長のバズる様とか。



①配信が単発回・1〜2時間くらいで終わるものが多いため気軽に見易い


初っ端から内容の話じゃないのかよ!と思われそうである。しかし、コレは社会人にとって本当に大きい要素なのだ。

Vの配信は長時間の生配信が多く、平日朝・夕の通勤時間と帰宅から寝るまでの19時〜深夜2時(残業とかで疲労でもっと短くなる)しか自由時間がない人間にとって、倍速してもなかなか全て追いきれない。休日も友達と会ったり、ベッドで貪るように寝たりと全てをアーカイブ消費には費やせない。

と、言う感じでなかなか気になるVがいても配信の全ては見切れず、そのことに少し後ろめたさを感じたりしてしまうこともある。
ていうか大学生の頃にハマりたかった感が凄い。それなら授業サボって永遠に見ていた。

けれど、彼の配信は1時間程度のものが多いため、通勤時間などの隙間時間に見易かった。また、帰ってからも1時間くらいならバラエティを見る感覚で筆者は気軽に観ることができた。

内容も、雑談や企画、単発のゲーム配信などが多い。「続きモノのゲーム実況で追いきれない」みたいな事が起きにくく、どの配信からも見ても楽しめるのはありがたい。

ゲームが続き物になる場合は、短い期間に連日配信して終わらせてくれるので、勢いで追い易い。

別の配信のネタなどに触れる際には「このネタは先日〇〇さんとのコラボで〜」と説明を加えてくれる事が多く、彼自身が初見でも見易い動画を意識しているのが見受けられる。

0時という時間も、寝る前にちょうど見易い時間だと感じた。
最近は0時過ぎに始まる事も多いが。遅刻するな。

②リスナーとの戦いが面白い

配信の面白さの主力の一つに、リスナーとの戦い方が上手く、その戦う様が1つのコンテンツと化しているいうというところがある。

「イジりでも悪意でも面白くなればいい」というメンタル強者な考えを彼は持っている。

その結果配信ではリスナーが多種多様に強いイジリ、コメントをするが、平然と彼は煽り返す。それに対し、負けじとリスナーも煽るようなコメを返す……と言った流れが多い。

行き過ぎてしまいそうな時は彼も一言挟んだりする。また、コメントに突っ込む時も「青スパはありがたいという、前提なんですけどね、リスナーは青スパで僕を殴ってるんですよ」(リスナーがマシュマロネタに触発され青スパ連打していた時)と、言葉使いに対しては行きすぎない様に配慮している時が多く見受けられる。

この様な気配りもあり、コメント欄が殺伐とし過ぎることはない。あくまでプロレスという体裁が守られているのだ。

そして積極的に配信者がリスナーを煽る結果、リスナー側は彼にツッコんでもらうべく、様々な試行錯誤を練るようになっている。

その結果、彼に投げられるマシュマロや、視聴者参加型配信や彼のリスナーは謎の才能と行動力を発揮する。

例えばこの配信。


剣持刀也の意図として、元々この配信は「同じテーマで自分が作ったサムネと、リスナーが作った物どちらのクオリティが高いか比べる」という内容にするつもりだった。

しかし、多くのリスナーはサムネのただクオリティ高くするのではなく、「如何にネタに走るか」という点に重きを置いた。

その結果、後半でリスナーのサムネを巡回した際には混沌とした配信内容のサムネが大量に投稿された。

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この様な凄まじい絵面に対し、剣持刀也も「正統派と戦いたかったのに……ギャグマンガの世界と戦いたくない!!」「サムネとかフォントのセンスで競いたかったのに、ツッコミ所が先行してなんか違うんだよ!」と戸惑うことになった。

視聴者のサムネを巡回するシーンは38分頃からのため、是非実際にカオス模様を確認して見てほしい。

また、他の例としてはお絵描きの森というゲームの配信だ。

これは配信者とリスナーが色々なルールのもと絵を描いていくゲームである。

このゲームは待機時間があり、ゲームが開始する前に自由に絵を描ける時間があるのだが、そこでもリスナーは好き勝手に絵を描く。
配信者の名前の横に共に「カス」と書いたり、配信者に似せた謎のマスコットを大量に描いたり、それを昆虫化させたり……。
そもそもこのマスコットも、リスナーが勝手に作り出し、そして多くのリスナーに共有されてしまった一種のネットミームなのである。(そのため非公認マスコット)

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ファンが勝手に作り出したマスコット「アゴくん」

そうして書かれる絵に対して、剣持刀也は一つ一つ「なんなんですかこれは!」とツッコミながら消しゴムをかけていく。

彼に対して煽ると、きちんと反応してくれるのである。きっと仕掛けたリスナーは冥利に尽きるだろうし、その光景は側から眺めるだけでも面白い。

この様子も、文章で説明するとまるでギャグマンガの面白いセリフを説明するが如く伝わりにくいものとなってしまうので是非目にして見てほしい。


友人が「剣持リスナーは何故妙に創作力の高い人が多いんだ」と言っていた。
それは配信者がきちんと振ったボケを捌いてくれるという、嬉しさからくるものなのかもしれない。
剣持刀也というか、そのリスナーの面白さを伝える項目になっている気もするが、ちゃんとボケを見逃さず、上手い返しをしてくれる配信者がいるからこそ面白い掛け合いが成り立っていることは強調しておきたい。
配信者の反応がなければ、リスナーもまたボケを投げるのをやめてしまうだろう。

彼のマシュマロには「道半ばで息絶えた蒟蒻芋」「パピコの仲違い」等混沌とした文ばかり累計10万通程送られているらしい。その量はマシュマロ公式も言及する程である。
最近は心無い文が送られ易いマシュマロを閉じるVtuberも多い中、彼は変わらず解放し、たまに動画でも触れてくれる。
この様なリスナーにある意味寛容な姿勢が、今日もリスナーにカオスなマシュマロを投げさせるのだろう。


③常に途切れず、切れ味のあるトーク力

前項がリスナーの話になっていたので、ちゃんと配信者本人の話をしようと思う。

彼の見張るべきはそのトーク力だ。
彼は多弁で、とにかく配信中ずっと喋っている。また、そのツッコミも妙に印象に残る事が多いため「陣内智則」と評されているのもたまに見かける。

例えば、この配信。


この配信の中で、自身の配信で使うフリーBGMをリスナーと共に探していくという流れがあるのだが、彼はBGMを聴いてはツッコミ続ける。
思ったより悲しいBGMが流れてしまった際には「……死んだんか!?剣持死んだんか?」と驚き、その後にしんみりしたBGMが流れると「あっこれ僕が死んだ2週間後に流れるBGMですね」と即座に前の会話の流れに繋げていく。(個人的に好きな台詞)
その後も数々の曲を流していくが、それに対して間髪入れずにコメントを入れていく。
その反応速度と、多種多様な語彙力には驚かされることが多い。


ゲーム実況でもその能力は発揮される。彼はゲームのプレイングスキルはそこまで高くない。例えは、夜勤事件というホラーゲームでは、チュートリアルの終えるのに手間取り、他のライバーより時間がかかってしまっていた。

しかし、その手間取っている中でも彼は常に喋り続け、笑わせてくれた為リアタイ時の体感はあまり長く感じなかった。
チュートリアル中、プレイキャラが手にした弁当を持て余し、床に置いたり持ったりする奇怪なプレイングは弁当ドリブルと名付けられた。



また、プレイスキルについて触れたが、ノベルゲー、考察の余地があるゲームにおいては彼の洞察力は鋭い。

例えば、ドキドキ文芸部の実況では彼はとあるキャラの異様性について、それが露わになる前から早々に察しており驚いた。


また、最近「Dropsy」というゲーム(この回サムネが無駄に心臓に悪くてキレそう)を実況した際も主人公と敵対したキャラの関係性について考察し、最後にその敵対したキャラの家に行ったらその考察が正しいと裏付ける写真が置いてがあった……なんてことも。

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ゲーム内容に対してツッコミは入れるが、ゲームそのものに対して悪口は言うことは無く、時には真摯に物語へ向き合う。

筆者はよゐこの有野晋也が行う元祖ゲーム実況番組、ゲームセンターCXが好きだ。あれの面白い理由の1つに、課長がゲームを乏すことなく、詰まっても楽しみながらEDまで進んでいくからだ。

ゲームを楽しんでいる実況者は、視聴者も見ていて一緒に楽しくなるものだ。

ゲーム実況を見る場合の視聴者は主にどちらかの目的を持っている。1つはプレイングスキルのうまさを見に、もう1つは面白い実況を見に。

常にキレのあるトークを続ける彼の実況は退屈せず、後者の目的には最適だと考える。


トーク力と言えば、彼はまた悩み相談のスキルも高い。

これは雑誌のインタビュー※の話になってしまうのだが、個人的に印象的なのは彼と同じくにじさんじライバーの同期、伏見ガクと共に行ったお悩み相談である。

その中で来たお便りに、「20年来の彼氏が転勤するが、彼は社会人で自分は学生。彼氏についていくか迷っている」という内容があったのだが、彼はこれに対し
『ついて行った場合「大学へ行けた年数」を失う大分リスキーなリスクがある、ついていかなかった場合「ちょっと心が離れ易くなる」リスクがある。これはリスクヘッジの戦いであり、自分は絶対に学校へ行くべきだと思う』と、物事を冷静に分析した上でしっかりと自分の意見も加えた回答を返している。

感情に流されず、ある意味厳しめにも見える理論的な考え方は、普段のリスナーに翻弄されている姿とはまた違っていて驚いた記憶がある。

余談だがこの雑誌の悩み回答は、相談者の感情を慮りながら柔らかい口調で回答する伏見ガクと、物事を数字やコスパなどを用いて噛み砕き、理論的な回答をする剣持刀也の異なるスタイルも面白かった。

配信では最近やってない定期ラジオ(ていうから彼の配信見始めてから1度もやってないから生で見たことがない。悲しい)しゃぷらじでも、リスナーからのお便りを読むコーナーでその片鱗は見る事ができる。
しゃぷらじいつか復活させろ剣持。


おすすめの配信

長々書いてきたが、要は剣持刀也面白いよという記事である。最近もにじさんじのパワプロ大会に出場したり、新衣装配信が控えたりしているらしいので今後も楽しみである。


というか後半社会人あんま関係ないね。
最後にいくつかおすすめ配信を貼って終わろうと思う。もちろん、上で貼ったのもおすすめである。



→1番初見向け。
というか自分が最初にこればっか見ていた。剣持刀也が色んなVとラップバトルした動画であり、詞もここのVが考えているのが楽しい。しゃぷらじ復活しろ。

→同じく初見向けかも。前述した伏見ガクと剣持刀也は、咎人というユニットを組み月1で一緒に配信をしている。ゲラゲラと楽しそうにゲームをやっているのが見たい人は是非。
そういえば、筆者も最初に見たフル尺アーカイブは咎人だった。


→ざっと本人の雰囲気分かりたい方へ。


→ゲーム内容がカオスでツッコミが冴える回。個人的にすごい好き。



→視聴者参加型企画だとこれもカオス。PUBGを使ってリスナーとバーチャルオフ会を行った回。またやってほしい。


→剣持刀也とリスナーの戦いに疲れ癒されたい方に。
伏見ガクは大体毎週月金の朝6:45〜からリスナーと朝ごはんを食べる配信を行っている。
ガクくんの優しい口調に癒される配信となっている。リスナーの雰囲気が剣持刀也のと違ってびっくりだ。
通勤時電車の中でよく見ている。(朝ごはんは大抵ギリギリに家を出てるため食いっぱぐれているが)


※PASH2019年5月号掲載
自分は期間限定(現在は終了)でネット公開されていたものを読んだ。

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