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キャディのオペレーションはなぜチャレンジングなのか?

私はキャディの新規事業領域のオペレーションを担当しているが、日々その複雑性を感じており、故に、非常に魅力的なポジションだと思っている。
オペレーション担当の目線から、なぜキャディのビジネスは複雑で面白いのか、また、その環境の中でオペレーションにはどのようなことが求められるのかを考えようと思う。

キャディオペレーションの特徴1:
製造業ゆえの、柔軟性・即応性

”製造業”という業界特性は、様々な側面でオペレーションに影響を与えているが、”バリューチェーンの相互依存性”は大きくオペレーションの複雑性を増していると感じる。

例えば、設計情報の変更は製造工程に影響を与えるのみならず、調達における価格・納期にも影響を及ぼす。
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基本的に、上流の変更は下流の工程全てに影響を与える。必然と、想定していなかった変更が日々発生する。また、その変更に対応すべき関係者の数も多くなる。そのような変更にも対応できる柔軟なオペレーションの構築が求められる。

また、しばしば柔軟性と即応性はトレードオフになる。分業し、オペレーションを固定的にすれば対応は早まるが、柔軟性は損なわれてしまう。

キャディが事業を展開している製造業では納期が存在する以上、即応性も高いレベルで求められる。
つなり、トレードオフに抗いながら、”柔軟で速い”オペレーションを構築・運用することが、キャディの一つの特徴であるように思う。

キャディオペレーションの特徴2:
製造業ゆえの、変数の多さ

製造業は、事業上アプローチ可能な変数が非常に多い業界の一つであると感じている。

例えば、サービス上重要な論点である”コスト”に影響を与える変数は、
・設計(仕様・品質)の情報
・加工会社の設備
・加工会社の稼働状況
・材料の調達方法…
などなど、様々存在する。

また、”コスト”だけではなく、”品質”、”納期”など、別の論点も多々存在する。それだけ事業においてアプローチ可能な変数も多岐にわたり、キャディとしてもすべての変数に十分なアプローチを取れている訳では全くない。

キャディのオペレーションは日ごろの取引から得られる一次情報が最も集まるポジションである。
そのため、重要な変数の仮説を精度高く持ち、それをスピーディーに検証するために一次情報を効果的に集めていくフローを構築することが求められる。

変数が多岐にわたること(加えて、それらは相互に影響しあっている)が、キャディオペレーションが担うべき仮説→検証のサイクルを、一層チャレンジングにしていると思う。

キャディオペレーションの特徴3:
都度取引にゆえの、型化・自動化の必要性・困難性

キャディが主にターゲットとしているのは、多品種少量生産の特注品である。基本的には、都度取引が行われ、契約に基づき一定期間取引が続いていくSaaSや、既製品を取り扱うタイプのマーケットプレイスとは異なる。

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出所)https://speakerdeck.com/caddi_eng/caddi-recruit

従って、取引の都度、適切な意思決定を行っていく必要がある。

例えば、同じカスタマーの図面であっても、求められる品質水準のレベル、実現可能な納期、最適な加工会社等、あらゆる要素が異なる。
その中で、取引のたびに適切な意思決定を行うことが、キャディのオペレーションには求められる。

しかし、取引のたびに全てを属人的に意思決定をしていくのは二つの意味で限界がある。第一に、オペレーターによって意思決定の質にブレが生まれてしまう。サービスの質が不安定になることは避けなくてはならない。第二に、毎回人が判断しているのでは、コストがかかりすぎてしまう。できるだけオペレーションコストを減らさなくては、事業経済性が合わなくなってしまう。

従って、型化・自動化を進めることが非常に重要になるが、先述の通り、キャディのオペレーションには柔軟性が求められ、かつ、取引により求められるオペレーションも異なってくる。
その前提の下、”どの領域を、どの程度”型化・自動化するのかの検討をすることが求められる。

型化・自動化を行う上で意識すべきことは多くあり、別記事にて整理したいテーマだが、キャディは意思決定が多い分、型化・自動化が強く求められ、かつ、型化・自動化が難しいという点がは特徴的であると感じる。

キャディオペレーションの特徴4:
マルチサイドモデルにゆえの、バランス感覚の重要性

キャディにおいて、サプライパートナーの開拓や、生産管理を行う本部の名用は”サプライパートナーサクセス”本部である。その名前には、キャディのビジネスはカスタマーだけでなく、製品の加工を担っていただくサプライパートナーのサクセスにも貢献する意志が反映されている。

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出所)https://speakerdeck.com/caddi_eng/caddi-sps-div-intro

しかし、しばしば、カスタマーとサプライパートナー間は、(少なくとも短期的に)ゼロサムゲームのような状況になることも存在する。
分かりやすい例では、例えば納期について、カスタマーは短納期を求めるが、サプライパートナーは製造中に何らかの問題が起こっても納期を守れるよう、ある程度余裕を持ちたいと考えるのが自然である。

しかし、どちらかに無理を強いてしまうと、長期的な取引関係を築くことが難しい。過度に余裕を持った納期ではカスタマーにとって魅力的なサービスとならないし、過度な短納期をサプライパートナーに求めるとパートナーにとってキャディの案件は受注しにくいものとなってしまう。

そのような中で、カスタマー・パートナー・キャディの三者にとってバランスのとれた関係性を常に求める必要がある。それを、特注品という、マーケットで合意の取れた(価格・納期・品質などの)基準が存在しない領域で、行っていくのがキャディビジネスの特徴である。

オペレーション部隊としては、お互いにメリットを享受できるようなバランスを常に探っていく姿勢が求められる。
日ごろのコミュニケーションから、新規オペレーションを構築時まで、全て局面において高いバランス感覚が必要となる。

キャディオペレーションの特徴5:
急成長ゆえの、スクラップ&ビルド

最後に、キャディが事業的・組織的に急成長していることのオペレーションへの影響を述べたい。

キャディの事業戦略は日々ブラッシュアップされており、かなりの頻度で大きな意思決定が行われる。

オペレーションとしては、そのような会社全体の経営戦略に最適化し続けける必要がある。最適化しなければ、リソースがひっ迫してオペレーションが崩壊したり、サービス提供の質が悪化してしまうからだ。
事業戦略の変更により、求められるオペレーションにどのような変化が起きるのかを先回りして検討し、従来のオペレーションの改革を行うことが求められる。

また、組織的な急成長も、オペレーションの変更を必要とする。1人や2人で業務を担当している内は”良しなに”対応していた業務も、10人となると個人による質のばらつきが大きくなる。また、少数の時は自然と溜まっていた一次情報から得られるナレッジも、人数が増えると分散して上手く蓄積できなくなる。
組織的な急拡大を見据えた体制も、先回りして整える必要がある。

終わりに

オペレーションと聞くと、一般的にルーティーン的なイメージが強いのではないかと思う。しかし、キャディで担っているオペレーションは、複雑性が高く、正解のわかりにくい意思決定の連続で、とてもチャレンジングな業務だと感じている。

この領域は、表に出ている知見も多くなく、手探り状態で進めている部分も多い。ぜひ、他者で類似のポジションを担っている方いらっしゃいましたら、お話聞かせて頂きたいです。

また、キャディでの仕事に少しでも興味を持ってくださった方は、下記のようなポジションも募集しているので、是非お声がけ頂けると嬉しいです!https://caddi-careers.studio.design/jobs-sps-spos-manager


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