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編み物の配色のおはなし〜制作現場より〜

こんにちは

編み物する人TAS KNIT(タスニット) やまもとです。

今日は配色のおはなし。

私は小さい頃から「色」が大好きです。

色鉛筆をグラデーションで並べたり、マス目に順番に色を塗っていったり。

絵を描くよりも、塗り絵が好き。(絵は苦手)

折り紙も好き。

とにかくたくさん色があるものを眺めるのが好き。

そんな色との関わりのおかげかどうかは分かりませんが

私は色の識別能力と色を記憶する力が高い・・・と自分では思っているところ。

特別に色のことを勉強してきたわけではないけれど

何となく合う色合わせができたり、

目の前にそのものがなくても、「あれにこの色は合う!」と分かったり。

このあたりの「何となく」をきちっと理論立てて理解をしたくて

去年は色彩検定2級を、

今年はカラーコーディネート検定アドバンスの試験を受け、合格しました。

編み物の仕事をする上で、ある種の説得力にもなるはず。

さて、本題。

現在私は編み物のトップデザイナーのお一人、岡本啓子先生にお世話になり

お仕事をしています。

岡本先生がオーナーのアトリエK`SKの作品のデザイン、制作、編み図制作に

携わらせていただいています。

今回の春夏作品の中でこちらの制作をしました。

身頃は棒針編み、袖はかぎ針編みモチーフの作品

制作の手順はまず参考画像(イメージ)を元に岡本先生と編み地を決めます。

今回はこの時点で使う糸の種類と色は既に決まっていました。

次に試し編みをし、大まかな針の太さを決め、糸と柄の相性を見ます。

この作品の場合は袖のかぎ針編みモチーフの配色がポイント。

白、グレー、ベージュの3色の順番、色の分量を考える

この写真は外回りの一周の色だけが違い、中の色の順番は一緒。

でも、何かしっくりこない・・・。

いくつか試し編みをした結果が上記作品写真のようになりました。

真ん中からグレー→ベージュ→白→ベージュの順番。

ちょっとした色の分量の違いや隣り合う色の違いで印象が変わってしまう。

色、配色の魅力であり、ここが色彩感覚、感性を問われる場面。

その後、作品を作り上げ、お客様に編んでいただけるように編み図をまとめて、

私の場合はパソコンで編み図を制作するところまでを請け負っています。

ここまで大体1ヶ月〜1ヶ月半くらいで締め切りがやってきます。

万が一どこかで失敗しても巻き返せるように、少し早めに完成することを心がけ。

そして作品が世に出たら、お客様は「色替え」をご要望される場合もあります。

例えば・・・白じゃなくて黒がいいわ〜とか。

ここでまた新たに配色の旅が始まる・・・。

今日はここまで。

ありがとうございました。


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