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喇叭亭馬龍丑。日記「北風と太陽とスキンヘッズ」1/15(月)

2024.1.15(月)

「北風と太陽とスキンヘッズ」

 太陽は出ているのに風が冷たい。北風と太陽、どっちかにして欲しい。ダウンジャケットのファスナーを顎下まで閉め、原付に跨る。Yo,おまえの太陽は出ているか?

 明治通り。寒風。ビルとビルの隙間に入った瞬間に吹く暴風に備えて身をかがめて走る。

 指先、足先、鼻先、と全ての先という先の部分が、脆く、ガラス細工のように壊れそうだ。固まった手指で煙草をつまみ出すのも一苦労。な〜つよ、来い。は〜やく、来い。

 俺にしては珍しく、ライターを忘れたので、路傍にある古びた煙草屋で入手。店に負けず劣らずの老婆の手に百十円を乗せる。彼女は少女のように微笑んだ。

 夜。初台WALLへ。昭和61年会のDJイベントに遊びに行く。地下に降り、扉を開けた瞬間にカオス。スキンヘッド、タトゥー上裸のバンドマン達が輪になってDJブースを軸に回っている。最高かよ。

 酒で汚れたフロア、新旧のフライヤーが乱雑に貼られた防音壁。今日に限っては誰もいないステージ。Yeah,This is LiveHouse。数多の血と汗が染み込んだ初台WALL。

 代わる代わるのDJ。世代的に突き刺さる懐メロの応酬でブチ上がる。J-POP、パンク、メロコア、ハードコア。中学生の僕が、高校生の俺が、相変わらず斜に構えたまんまひどく喜んでいる。

 楽し過ぎて、結局ほぼ終電。最寄り駅へのバスは遥か昔に逃していた。そういうものだ。昨日、今日とライブ帰りのコンビニ飯は中本のカップ麺と半熟卵おにぎり。健康には悪いだろう。でも、美味い。そういうものだ。このセブンの半熟卵おにぎり、以前はまるまる一個の卵が突き刺さっていたのに、今じゃ半分にスライスされたものに変わっている。物価高騰の影響か?そういうものだ。

 明日は早起きDAYなのに、深夜二時半。起きれんのか?俺は。


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