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2020年3月の記事一覧
武田徹の新書時評――日本語は“論理的”でない?
評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。
日本語は論理的ではないとしばしば指摘される。それは本当なのか。
飯田隆『日本語と論理』(NHK出版新書)は日本語の用法を詳細に見てゆくことでその問いに答えようとする。たとえば「こどもがいる」と言っても、こどもが1人か複数か分からない日本語は、確かに欧米生まれの論理学と相性が悪い。「このXはPである」のか「すべてのXがPで