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毒書地獄

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「NHK出版新書を探せ!」第16回
歴史研究から普遍を問う――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔前編〕

「NHK出版新書を探せ!」第16回 歴史研究から普遍を問う――與那覇潤さん(歴史学者)の場合〔前編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。

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「NHK出版新書を探せ!」第4回 コロナ危機とかけてGDPととく。その心は?――瀧澤弘和さん(経済学者)の場合

「NHK出版新書を探せ!」第4回 コロナ危機とかけてGDPととく。その心は?――瀧澤弘和さん(経済学者)の場合

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。

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「NHK出版新書を探せ!」第3回 「『自粛を要請』『新しい生活様式』……新たな言葉が“自粛警察”を増やす?――古田徹也さん(倫理学者)の場合」

「NHK出版新書を探せ!」第3回 「『自粛を要請』『新しい生活様式』……新たな言葉が“自粛警察”を増やす?――古田徹也さん(倫理学者)の場合」

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。

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「NHK出版新書を探せ!」第13回 新自由主義、功利主義をどう乗り越えるか?――梶谷懐さん(経済学者)の場合〔後編〕

「NHK出版新書を探せ!」第13回 新自由主義、功利主義をどう乗り越えるか?――梶谷懐さん(経済学者)の場合〔後編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。

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「NHK出版新書を探せ!」第9回 リベラルはエリート主義を脱せるか?――三牧聖子さん(国際政治学者)の場合〔後編〕

「NHK出版新書を探せ!」第9回 リベラルはエリート主義を脱せるか?――三牧聖子さん(国際政治学者)の場合〔後編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。

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「NHK出版新書を探せ!」第12回 中国のイメージが立場で分かれるのはなぜか?――梶谷懐さん(経済学者)の場合〔前編〕

「NHK出版新書を探せ!」第12回 中国のイメージが立場で分かれるのはなぜか?――梶谷懐さん(経済学者)の場合〔前編〕

 突然ですが、新書と言えばどのレーベルが真っ先に思い浮かびますか? 老舗の新書レーベルにはまだ敵わなくても、もっとうちの新書を知ってほしい! というわけで、この連載では今を時めく気鋭の研究者の研究室に伺って、その本棚にある(かもしれない)当社新書の感想とともに、先生たちの研究テーマや現在考えていることなどをじっくりと伺います。コーディネーターは当社新書『試験に出る哲学』の著者・斎藤哲也さんです。

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【読書】上久保敏『下村治 「日本経済学」の実践者』ー ”特異点"としての下村治

【読書】上久保敏『下村治 「日本経済学」の実践者』ー ”特異点"としての下村治

本書は「評伝・日本の経済思想」(日本経済評論社)の一冊として出版された下村治に関する評伝である。沢木耕太郎『危機の宰相』など下村に関する評伝は何冊かあるが、本書は下村治が作り上げた理論そのものに焦点を当てているのが特色だ。下村の著作はほとんどが絶版なので、下村の理論を知るには貴重な評伝であると言える。

大蔵官僚としての下村治下村は1934年に東京帝国大学を卒業して、その年に大蔵省に入省。1948

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【読書】猪木武徳『経済成長の果実』ー 若干内容は詰め込みすぎだけど、高度成長期を知る最初の一冊として良い

【読書】猪木武徳『経済成長の果実』ー 若干内容は詰め込みすぎだけど、高度成長期を知る最初の一冊として良い

日本近代史を扱った中央公論新社の「日本の近代」シリーズの第7巻目。

2013年に中公文庫で文庫化されているが、自分が読んだのは2000年出版のハードカバー版だ。ハードカバー版だと図説が2色刷り、写真もカラーなのでハードカバー版の方がお勧めである。

本書では、高度経済成長が始まった1955年から、オイルショックによりそれが終焉した1972年までの17年間を取り扱っている。「大変化の時代」である高

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【レビュー】安藤至大『ミクロ経済学の第一歩』(有菱閣, 2013年)

【レビュー】安藤至大『ミクロ経済学の第一歩』(有菱閣, 2013年)

今回はこちらのレビュー

分野:ミクロ経済学
分類:教科書
レベル:入門
特徴:数式をできるだけ使わず多数の図表による説明が特徴。余剰分析の例が多数載っている。

今では定番である、「有菱閣ストゥディア」シリーズのミクロ経済学入門書。数式がほとんど出てこず、多くの図表が載っており、視覚的に大変わかりやすい教科書となっている。本書は大きく分けて、4部で構成されており、第1部はミクロ経済学の導入、第2

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14名の書評委員による令和に読み継ぎたい名著「ベスト3」を全文公開します。

文藝春秋の書評委員14名に、令和にも読み継ぎたい「名著」3冊をそれぞれ厳選していただきました。その書評を無料公開します。あなたのお気に入りの1冊もきっと見つかるはず。チェックしてみてください。

★池上彰★角田光代★角幡唯介★梯久美子★片山杜秀★佐久間文子★武田徹★橘玲★出口治明★手嶋龍一★中島岳志★原田マハ★本郷恵子★本上まなみ

【編集部よりお知らせ】
文藝春秋は、皆さんの投稿を募集しています

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【ジャーナリスト/評論家・武田徹のオススメ本】美談としての戦後史観を覆すタブー破りの近代史セレクション

――中公新書から出された『応仁の乱』がバカみたいに売れている。日本史関連の書籍としては異例のことだというが、知られざる史実をつまびらかにしたような本当に面白い書籍は、ほかにもあるのではないか――。そんなヤバい“日本史”本15冊を、歴史学者や社会学者、ジャーナリスト、お笑い芸人らに紹介してもらった。

武田徹(たけだ・とおる)

1958年生まれ。国際基督教大学大学院比較文化研究科卒業。恵泉女学園大

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武田徹の新書時評――日本語は“論理的”でない?

武田徹の新書時評――日本語は“論理的”でない?

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。

 日本語は論理的ではないとしばしば指摘される。それは本当なのか。

 飯田隆『日本語と論理』(NHK出版新書)は日本語の用法を詳細に見てゆくことでその問いに答えようとする。たとえば「こどもがいる」と言っても、こどもが1人か複数か分からない日本語は、確かに欧米生まれの論理学と相性が悪い。「このXはPである」のか「すべてのXがPで

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武田徹の新書時評|新型も全くの“未知”ではない

武田徹の新書時評|新型も全くの“未知”ではない

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。

横浜港で検疫中だったクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号に乗り込み、感染対策が不十分なため船内が巨大なウイルス培養器になっていると動画サイトで告発した――。世界中に衝撃を与えた感染症専門医・岩田健太郎がかつて書いた『「感染症パニック」を防げ!』(光文社新書)が緊急増刷されている。

すっかり時の人となった著者ゆえに新型コロナウ

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武田徹の新書時評|真贋は一筋縄で括れない

武田徹の新書時評|真贋は一筋縄で括れない

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。

小林秀雄の「真贋」は人気のエッセイだ。大枚払って買った良寛の詩軸が偽物だったと知って憤慨した小林は日本刀で一刀両断バラバラにしてしまう。この威勢の良さに小林ファンは魅了される。

真贋は今でも話題になる。2019年1月には東京湾岸の日の出埠頭で見つかったネズミの落書きが著名なストリート・アーティスト「バンクシー」の真作か否か、

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