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青春の輝き

先日、「人間関係は変容してからが面白い」と書いたばかりなのだか、今日はそれとは正反対の「変わらない関係」のお話。

今日の午前中は、都内のとあるオフィスビルに出向いての仕事だった。
そのビルには当然、いくつも企業が入居しているのだが、その中の一つで中学からの友人が働いている。近くまで行くことがあると声をかけて、タイミングが合えば一緒にお昼などを食べることがある(ちなみに、彼と私は仕事の領域がやや重なっている)。

そんなわけで、今日もお昼をご一緒した。数ヶ月前、夜に連れ立って飲みに行ったが、昼に会うのは久しぶり。限られた時間の中で、近況報告などをし合う。
思い返せば彼との付き合いは既に15年以上を数える。人生の半分以上だ。お互い就職・転職したり、彼が数年前に結婚したりと、身の回りの環境は少しずつ変わっている。けれどもやはり「青春の輝き」というのは貴重なもので、共に過ごした時間は何ものにも変えがたい。環境の変化など関係なく、会えば気持ちは自然とあの頃に戻ってしまうのだ。

先日書いた「変容する人間関係」も結局は、「初めに築かれたオフィシャルな関係を超えて、プライベートな関係になってからこそが面白い」という話だったわけで、初めからプライベートな関係を築いている間柄においては、「変わらない(変えない)」ことこそが価値を持つのかもしれない。
忙しない世の中において、「帰る場所」としてのプライベートな関係は、心を落ち着かせてくれる。

向き合って食べる天丼に舌鼓を打ちながら、そんなことを考えていた。
以前、彼が言っていた。「昔は学校で毎日会ってたのが、大学ではちょっと距離が離れたこともあったよね。新卒で入った会社も全然違ったし。でも今こうやってお互い転職したことで、近くのビルで働いて、同じ業界の仕事をしてるんだから、なんだか不思議だね」と。あぁ、本当にそのとおり。

「今日は誘ってくれてありがとう。また近くに来た時は一緒にごはん食べようね。」
そう言って別れ、それぞれの会社に向かって歩いていった。昔、学校が終わった時にどんなふうにさよならしていたかは覚えていないけど、きっとこんな感じだったのだろう。

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